「すべてが最高である必要はない」まさに”総合”の王者!岡慎之助の安定感に英メディアが感服「14点を下回ったのはつり輪だけ」【パリ五輪】
初出場で快挙達成だ。 現地時間7月31日、パリ五輪の体操男子個人総合決勝が行われ、日本の岡慎之助が86.832点で、金メダルを獲得した。岡は団体での金メダルに続き五輪初出場で見事“2冠”を達成した。 【画像】ドラマ相次ぐパリ五輪の「悲喜こもごも」を厳選フォトでチェック! 全ての種目で安定したパフォーマンスを披露した。5種目目の平行棒で15.100点の高得点をマークして首位に立ち、最終6種目の鉄棒でも14.500点をマーク。中国の張博恒など、トップを争うライバルに最後で競り勝ち、頂点に立った。これで個人総合は4大会連続で日本選手が制することに。東京大会金メダリスト、橋本大輝は得点が伸びず、今大会は6位に終わった。 新王者誕生のニュースはすでに世界中で報じられている中で、イギリスのスポーツサイト『Inside the Games』では、岡の金メダル獲得に独自の見解を示している。 同メディアは、「日本の体操選手がスリリングな金メダルを獲得した。シンノスケ・オカはすでに日本代表として団体金メダルを獲得しており、今大会で最も完成された選手となった」と評するとともに、「体操もまた、さまざまなカテゴリーでいくつものメダルを獲得するオリンピック競技のひとつだ。1つの器具のスペシャリストもいれば、複数の器具を使いこなす選手もいる」と競技の特性について説明している。 さらに、「最も価値のあるメダルは、個人総合のメダルである。体操選手たちは、6つの演技を終えて最も得点の多い選手になるために、さまざまな器具を使いこなさなければならない」と指摘した上で、「オカは、すべてにおいて最高である必要はないことを実証した。彼は6つの器具のどれでも最高得点を獲得しなかった」と振り返った。 続けて、「しかし、そのうち5つで素晴らしいパフォーマンスを見せた。彼が14点を下回ったのはつり輪だけだった。最高得点は平行棒で15.100点だった」として、高いレベルでの安定感が金メダルに繋がったと論じている。 団体に続き、個人でも金メダルを獲得したことで、「体操ニッポン」の強さを改めて世界に印象付ける結果となった。そして、20歳が大仕事をやってのけた余韻は、まだしばらくは消えそうにない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]