“絶対王者”の一員として、初めて苦難の1年を過ごしたベテラン・吉川智貴「一人の人間としての学びがすごく多かった」【第29回全日本選手権|ミックス/名古屋オーシャンズvs立川アスレティックFC】
3月3日、駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場にて第29回全日本フットサル選手権大会の決勝戦が行われ、名古屋オーシャンズと立川アスレティックFCが対戦。名古屋が6-2で勝利し、5年ぶり6度目の日本一の座に輝いた。 「苦しかったって言葉しか出てこない」 奇跡のFリーグ逆転優勝を果たした際、絞り出すようにそんな言葉を口にした吉川智貴。この日、シーズン三つ目のタイトルを手にしミックスゾーンで同じ言葉を口にしたベテランの声色は、2カ月前よりも晴れやかだった。 名古屋が一度リーグ優勝を逃した2016年にスペインにレンタル移籍していた吉川は、名古屋のエンブレムをつけて初めての苦難を乗り越え、今何を思うのか。 試合を終え、吉川に話を聞いた。
借りを返せるチャンスだった
──優勝おめでとうございます。2年前の決勝と同じ顔合わせになりましたが、対戦カードが決まった瞬間に何か感じるものはありましたか? 町田にもリーグ戦でやられていますし、どちらのチームが来ても「借りを返せるチャンスだな」とは思っていました。結果としてアスレが勝ち上がってきて、2年前のリベンジできるなと決勝で負けることが一番悔しいので、今回はもう負けないなというところで、気持ちも引き締まりましたね。 ──準備時間はほとんどありませんでしたが、アスレを相手にどういうところに注意して試合に入りましたか? 自分たちがやるべきことを一番大事にしているチームなので、特に相手がどうというのはあまりないです。ただ、その上で相手の持ち味としていいディフェンスからのカウンターというところがありました。前からプレッシャーをかけてきますし、逆にハーフに聞いた時も4人が全員でコンパクトを守ってきて、こちらとしてはシュートを打ちづらい守備をしてくるので、そこをどう攻略するかが鍵になるだろうというのは考えていましたね。 ──今日も立川のプレスがかかりきったところで、名古屋が回避してそのままゴールに向かうシーンが何度もありました。 ハーフに引かれて4人でボールサイドに強く来られるとすごく難しいですし崩し切るのは簡単じゃないので、相手を引き寄せてうまく裏を取っていければなということは常に考えていました。
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