千葉日報が報じた10年間の「強盗」記事 1000本を地域別に分類し、マップに 事件内容を知り、防犯に役立てて
千葉県内で強盗事件が相次ぎ、県民の安全な暮らしが脅かされていることを受けて、千葉日報は過去10年間、自社ニュースサイト「千葉日報オンライン」で報じた強盗に関する記事約1000本を抽出し、市区町村別に分類したマップを公開しました。どのような事件がどこで、どの程度起きたのか県民に把握してもらい、命と安全を守るためのヒントにしてもらいたい考えです。記事数は県西部の多さが際立っており、防犯対策の必要が改めて浮き彫りになっています。(デジタル編集部)
県内の主な強盗事件を網羅
2014年1月から今年11月14日まで、「社会」カテゴリで配信した強盗に関する記事をほぼ全て抽出。記事数は計983本。のちに容疑者の不起訴が確認された事件など一部を除き、市区町村別に分類しました。 記事で取り上げた事件は千葉県警が報道発表したものが中心です。もちろん、記事内容には記者が独自取材した情報も含んでいます。
県警広報県民課によると、県警は公表に公益性があると判断した事件や、住民への呼び掛けが必要と判断した事件を選択して日々報道発表しています。ただ、とりわけ強盗は、重大性が高いため、ほぼ漏らさず発表しているといいます。 一方で、千葉日報は県内で起きた事件の報道発表のほとんど全てを記事化しています。そのため、マップで紹介している記事は県内の主な強盗事件をほぼ網羅していると考えています。
「報道」の数であることが特徴
マップで示した件数はあくまで「報道」の数で、事件の発生数ではないことには注意が必要です。強盗殺人や強盗致傷などの重大な事件ほど何度も報道される傾向があります。 つまり、報道数の多い地域は、事件数が多かったか、重大な事件が起きたか、その両方かです。いずれにせよ、マップで紫色や赤色、オレンジ色で示された地域は防犯に気をつけるべき地域と言えます。
県西部の多さが際立つ
市区町村別の報道件数をみると、市川市、船橋市、松戸市、柏市がいずれも70件以上と、県西部の多さが際立っています。 市原市や千葉市中央区も50件を超すなど、県央部も比較的多い傾向にあります。一方、大網白里市と茂原市はともに約40件と多いですが、特定の重大事件が件数を引き上げている様子が分かります。 記事の内容を見ると、近年は住宅に侵入し、暴行を加えるなどの手荒な手口の強盗が目立っています。一方で、時代に関係なく、夜間の帰宅途中などを狙った路上強盗が多いことも注目されます。コンビニ店などの店舗を狙う強盗もたびたび起きています。
事件を知り、対策のイメージつかんで
記事の一つ一つを読むと、発生件数や検挙件数といった統計上の数字では捉えられない、具体的な事件内容が分かります。取るべき防犯対策のイメージがよりつかみやすくなるのではないでしょうか。 自分の住む町やその周辺でどんな事件が起きたのか詳しく知ることで、多くの人に防犯意識を高めてもらい、被害の予防方法を考えるきっかけにしてもらいたいと考えています。