台風5号被災の三陸鉄道、3か月ぶりに全線再開…「ありがとう」の横断幕や大漁旗で乗客歓迎
8月の台風5号豪雨の影響で、岩手県の宮古―新田老駅間で運休していた三陸鉄道が14日、約3か月ぶりに全線で運転を再開した。通勤や通学などで利用する地域住民らは、安堵(あんど)した様子で列車に乗り込んだ。
同社によると、宮古市内の佐羽根―田老駅間で、線路のそばを流れる田代川が増水し、線路脇ののり面が約25メートルにわたり崩落。被災現場の復旧と再発防止の補強工事が完了し、13日には試運転で安全を確かめた。
宮古駅ではこの日、同社の社員らが「運行再開」「ありがとう」などと書かれた横断幕や大漁旗で乗客を歓迎。運休中は代行バスで通学していたという県立宮古高2年の男子生徒(17)は「便利になってありがたい」と笑顔だった。
同社の石川義晃社長は「無事に再開できてホッとしている。来月からは企画列車も始まるので、県内外から多くのお客さまに来てほしい」と話した。