フェンディの最新メンズショーで見つけた、今すぐ取り入れたい4つのスタイル【2024年秋冬コレクション】
ミラノ・ファッションウィークの2日目に開催されたフェンディのショーは、今シーズン最も待ち望まれたプレゼンテーションの一つだった。昨年6月、2024年春夏コレクションをトスカーナの田園地帯にある自社工場でピッティ・ウオモの期間中に披露したシルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディだったが、2024-25年秋冬コレクションの発表には再びミラノの街が選ばれた。 【写真を見る】ミラノで発表されたフェンディの2024年秋冬メンズコレクションをチェック! 広大な田園地方から得たインスピレーションに、都市のダイナミズムがツイストを加えたかのような彼女の新作コレクションは、フェンディに新たな方向性を示したと言える。また、コレクションには英国ファッションからの影響が色濃く反映されており、それがわかる特徴的なアイテムが次々と披露された。以下、フェンディの2024-25年秋冬コレクションのランウェイから、見逃せない4つのディテールを紹介する。 ■長めのショートパンツ 次の冬、フェンディはショートパンツを主役級アイテムに据える。膝の下まで落ちた長めのショートパンツをデザインするにあたり、シルヴィアはスコットランドの伝統的な民族衣装であるキルトに着想を得たと話す。ベルベットやチェック柄、プリーツの入ったものなど、様々なスタイルで展開される。 ■ブリティッシュスタイルを再解釈 コレクションを象徴するのは英国からのインスピレーション。シルヴィアはそこにフェンディ流のひねりを加えた。バブアーを思わせるジャケットが登場したほか、ウェリントンブーツ(レインブーツ)は大胆な素材使いで生まれ変わり、ハリントンジャケットは新たなシェイプを獲得した。英国ファッションの定番スタイルが、イタリアの感性を通して再解釈されたのだ。 ■“グランパコア”がキーワード まるで祖父のワードローブから借りてきたようなスタイルが、次の冬、ファッション界を席捲するだろう。フェンディも例外ではなく、レトロな感性が注がれたアイテムが多数お目見えした。ベルベットのパンツにウールのカーディガン、ポロシャツ、シェルパジャケットが高まるグランパコアのトレンドを確固たるものにした。 ■ナチュラルなカラーパレット 単調になることなく、ほっとするような自然な色遣いで彩られていたのが今回のコレクションだ。モミの木のようなグリーン、砂を思わせるベージュ、そしてネイビー、バーガンディなどがいわばライトモティーフのようにコレクション全体に統一感をもたらしていた。天然鉱石を彷彿とさせるナチュラルなカラーパレットもまた、シルヴィアが田園の風景からインスパイアされたものなのかもしれない。 From GQ France By Adrien Communier Translated and Adapted by Yuzuru Todayama