「劇映画　孤独のグルメ」の完成披露舞台あいさつに出席した松重豊＝１６日、東京

　俳優の松重豊が１６日、東京都内で行われた「劇映画　孤独のグルメ」の完成披露舞台あいさつにキャストの内田有紀、磯村勇斗、杏、オダギリジョーと共に出席した。当たり役の井之頭五郎役で主演し、監督と脚本も務めた松重は「集大成です。この映画にすべてを懸けています」と思いの強さをのぞかせた。 　人気グルメ漫画を原作とし、２０１２年から続くドラマシリーズの劇場版で、フランスと韓国も舞台に。松重は「サブタイトルは“究極のスープを求めて”にしている」と前置きした上で、「スープ作りは妥協が許されない店主の努力の結晶だと思う。映画作りも同じで、（製作には）２年半ぐらいかかったけれど、スタッフが身を粉にして頑張り、キャストも素晴らしい演技をしている。ちょうどいい食べ頃になっています」と力を込めた。 　今作の出演者は「大好きな人しかいない」と松重。内田については「シナリオを書いている時からラブレターを書くような思いで、返事を待つ間は高校生の男の子になった気持ちだった」と振り返った。 　杏に関しても「『エッフェル塔の前で撮りたい』と口に出したけど、フランスに行ったことがなかった。パリといえば杏ちゃんだろうと思って連絡して。『映画に出てくれない？』『おいしいスープを教えて』と無茶ぶりをした」とエピソードを披露。「それに応えていただいた。何度も親子役で共演したので、持つべきものは娘かなと思う」と感謝した。 　これを聞いた杏は「凱旋（がいせん）門をバックに五郎さんがいる絵だけで、感無量でした」などと話していた。映画は来年１月１０日公開。