神戸9トライ猛攻で大勝「試合に出たい一心だった」PR山下裕史がリーグ戦通算177試合の最多出場タイ記録/リーグワン
リーグワン1部第15節第1日(27日、神戸63―19静岡、東大阪市花園ラグビー場)神戸が計9トライの猛攻で大勝。8勝6敗1分けの勝ち点41とし、昨季の9位を上回る7位以上を確定させた。得点ランキングトップのSOブリン・ガットランド(28)は9ゴールすべてを決め、2位の松田力也(埼玉、179得点)に30点差をつける209得点に伸ばした。静岡は6勝7敗2分けの勝ち点33で8位。 前節の東京ベイ戦で敗れ、4位以上が条件のプレーオフ進出を3季連続で逃した神戸は、開始早々の3分にWTB浜野隼大(22)のトライで先制すると、前半だけで4トライ。後半は静岡に3トライ(2ゴール)を許したが、5トライを追加し、悠々と逃げ切った。 この試合では38歳のPR山下裕史が後半16分、具智元(29)に代わって途中出場。元日本代表PRで昨季限りで日野を退団した久富雄一が持つ通算177試合のリーグ戦出場最多記録に並んだ。 安定したスクラムでチームの勝利に貢献した山下裕は「タイ記録、それも地元大阪、花園で達成できたのはうれしいが、チームが持ち味を出し、危なげなく勝ったのはもっとうれしい」と笑顔。「試合に出たいという一心でやってきたことが、今につながっている。よく寝て、よく食べて、けががないのが僕の強み」と振り返り、今後の目標については「けがなく引退すること。当面は元気な来季を迎えることですかね」とにこやかに語った。 そんなチーム最年長のベテランについて山下裕が2016年にスーパーラグビーのチーフス(ニュージーランド)に参戦した当時のヘッドコーチ(HC)で、現在は神戸の指揮を執るデイブ・レニーHC(60)は「素晴らしい選手。クラブハウスの掃除も率先してやってくれる」と人柄も含めて絶賛。次節の三重との最終戦(5月4日、鈴鹿)に記録更新がかかるが、「来季のモチベーションを残すため、(次戦は)あえて使わないという選択肢もある」とジョークをまじえて偉業をたたえた。(月僧正弥)