凪良ゆう自らが語る最新作『星を編む』 「ミステリー的な要素も入れようと考えていたのですが……」
黒木)本当ですね。とても共感します。本のなかで、暁海(あきみ)が手を施したウエディングドレスが出てきますよね。あそこは泣きました。何だろうな、あれは……。暁海の人生全部がウエディングドレスに詰まっていたのかな。 凪良)あそこを暁海の気持ちで読んでくださったのですかね? また少し違う? 黒木)うーん。でも、やはり北原先生のことも気になります。 凪良)そうですね。北原先生の気持ちだとあそこは泣いていますね。 黒木)では北原先生になっていたのかな。だって北原先生の人生は本当にすごいですもの、あの方。 凪良)そうですね。なかなか。 黒木)あんな人がいたら本当にすごい。神ですね。 凪良)でも、神が神になるまでには、やはり彼なりの葛藤があったというところを描けたのはよかったです。 黒木)そうですね。本当に素晴らしい文章、美しい文章で書かれた2冊の小説『汝、星のごとく』と『星を編む』。2冊続けてお読みになると読書の楽しみが出てくると思いますし、お正月休みにもいいですしね。 凪良)2冊ゆっくりと楽しんでいただけたら嬉しいです。 黒木)クリスマスプレゼントでもいいのではないですか? 凪良)『汝、星のごとく』と『星を編む』の2冊を包むことができるラッピングペーパーもあります。 黒木)本好きの女性に、あるいは男性に。それぞれの人生ですから。女性でも男性でも。 凪良)プレゼントして欲しいですね。
凪良ゆう(なぎら・ゆう)/小説家 ■2007年、『花嫁はマリッジブルー』で著書デビュー。 ■2014年、『美しい彼』を刊行。2021年には連続ドラマにもなった人気シリーズ。 ■2017年、BL作品ではない『神さまのビオトープ』が非BL作品として高い評価を受ける。 ■2019年に『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。2020年には『流浪の月』で第17回本屋大賞を受賞。2022年には実写映画化。2020年刊行の『滅びの前のシャングリラ』で2年連続で本屋大賞にノミネート。2023年、『汝、星のごとく』で第20回本屋大賞受賞。直木賞候補となった。 ■2023年11月、『汝、星のごとく』の続編となる最新作『星を編む』を刊行。