全仏OP女子ダブルスのダブルフォルトに八百長疑惑…数千万もの巨額賭け金が動く不自然な流れを当局が捜査
テニスの全仏オープンの女子ダブルスで八百長の疑いのある行為があったとして、フランスの検察当局が捜査を進めていることをフランスの「レキップ」や米スポーツ専門チャンネルのESPNなど、複数の海外メディアが6日に報じた。 報道によると八百長疑惑が持たれたのは、9月30日に行われた女子ダブルス1回戦。アンドレア・ミトゥ、パトリシアマリア・ティグ(共にルーマニア)組がマディソン・ブレングル(米国)、ヤナ・シジコワ(ロシア)組を7ー6、6ー4で破った試合の第2セット第5ゲームだ。 シジコワは、1ポイント目からサーブを2本ネットにかけてダブルフォルトを犯し、2ポイント目では、バックハンドをネットプレーヤーのティグに放ち、ボレーされると、体勢を崩してボールに触ることができなかった。ミトゥのボレーウィナーで3つのブレークポイントを迎えた後、シジコワは、さらに2本のサーブを両方ともオーバーするダブルフォルトを再度、犯して、このゲームを終えた。 ドイツメディア「WELT」によると、ブックメーカー、カジノなどで数十万ユーロ(数千万円)という金額が、このシジコワのサーブゲームのブレーク直前になってドンと賭けられていたという。 捜査当局は、この不自然なお金の流れに注目。「組織されたグループによる詐欺行為」と「贈収賄罪」の疑いを抱いた。 また「レキップ」によると、多額の金額が、ルーマニア選手ペアの勝利にも賭けられており、いくつかの国から送金された巨額が、パリを拠点とするギャンブル直営店で賭けられていたという。試合の翌日には、この八百長疑惑の目を向けられたシジコワのダブルフォルトの映像がSNSにアップされて拡散されている。 シジコワが所属するロシアテニス連盟のアレクセイ・セリバネンコ副会長は、ロシアのニュースサイトに「公式な資料がない限りは、何らかのコメントをするには早すぎる。テニス界はこのような事態は一切容認しない」とコメントした。