渇水時の「取水制限」と「給水制限」 違いは
2013年8月19日から、早明浦(さめうら)ダム(高知県)の貯水率低下を受け、香川、徳島両県向け用水が「第3次取水制限」に入りました。渇水時によく耳にする「取水制限」や「給水制限」という言葉。いったい何が違うのでしょうか。 「取水制限」の段階では、まだ各家庭の水道への影響はありません。しかし、それでも水不足が解消されない場合には「給水制限」が始まります。この段階になると、各家庭への水道水の供給が制限されることになり、市民生活に影響が出ます。 では「取水制限」と「給水制限」はだれが決定しているのでしょうか。 「取水制限」とは、川から取水する量を制限することで、国土交通省や県などの自治体でつくる各水系の連絡協議会で決定します。実施する基準は、各水系の水需要などによって異なります。 例えば、今回、第3次の取水制限が始まった早明浦ダムの場合、香川用水では、1次取水制限は貯水率が60%の場合に20%の取水制限、さらに取水制限が強化された「2次」では貯水率45%で35%の取水制限、「3次」は貯水率30%で50%の取水制限、「4次」は15%の貯水率で60%の取水制限、のような目安があります。 一方、「給水制限」とは、各家庭に供給する水道の量を制限することで、基本的に市町村などの水道事業者が実施を決定します。基準は、各市町村のダムや地下水、井戸水などの自己水源や水需要などで変わるため、まちまちです。 給水制限には、2つの段階があり、まず「減圧給水」が行われます。これは、給水の水圧を下げて蛇口から水が出る量を少なくすることです。それでも水不足が続く場合には「時間給水」が行われます。これは、普段は24時間供給されている水道水を時間を制限して給水することです。 香川県水資源対策課では「断水を回避するために節水が大事」と呼びかけています。