夫年収600万円、妻年収300万円の共働き家庭ですが、家計がカツカツです。子どもを大学まで進学させたい場合、教育資金はいくら貯めておくべきでしょうか?
高校授業料や大学授業料等で、無償化制度が拡大しています。しかし、所得制限等があり、必ずしも誰もが利用できるとはかぎりません。所得制限オーバーの家庭からは、家計がカツカツという声もよく聞きます。 そこで、これら制度を利用できない家庭はどのように対応するとよいのでしょうか。本記事で解説します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
所得制限オーバー、高校授業料無償化対象外の家庭のケース
子どもが3人以上の家庭は2024年10月より児童手当が3人目から増額され、2025年からは大学等授業料無償化制度を利用できるようになります。いずれも所得制限はありません。 大学等授業料無償化制度は、教育費がかかるのは子ども最大2人までというコンセプトのもと実施される予定ですから、ここでは子どもが2人(高校生と中学生)、私立高校授業料無償化対象外となる世帯年収900万円、共働き家庭をモデルとします。
給料の手取りと教育費の状況を確認
今回のモデルとなる共働き家庭は夫年収600万円、妻年収300万円と仮定します。すると、毎月の手取りは夫・約30万円、妻・約13万円でしょう。 一方、教育費はその家庭によってさまざまですが、高校生の子が私立高校だと学校にかかる金額は年間約100万円です。分かりやすく、月額10万円の支出があるとしましょう。次に、中学生の子にかかる費用を考えます。 文部科学省「令和3年度子どもの学習費調査」によると、公立中学の学習費総額は月額約4万5000円です。仮に、中学生の子の教育費に毎月4万5000円かかっているとすると、子ども2人にかかる教育費は月額約14万5000円です。夫婦2人の手取りが43万円だと、教育費の占める割合は約3割となり、確かに家計は厳しそうです。
今後の教育費を予想する
次に、今後の教育費の予想を立てます。大学は、国公立か私立文系か理系かで金額が異なりますが、まだどの大学に行くか決まってない場合は目標額を500万円とすることをおすすめします。目標額500万円のうち、今いくら準備済みですか? あるいは準備中でしょうか? 例えば200万円を学資保険や貯蓄で準備中なら、残りの準備額は500万円-200万円=300万円となり、その金額を今から準備する必要があります。しかし、とてもじゃないけど無理という場合、いくらなら準備できそうでしょうか? それを確認するために、次のステップに進みましょう。