[山口県]宇部鴻城7年ぶりV 春季県高校野球 西京を延長の末下す
春季山口県高校野球大会(県高野連主催)は30日、岩国市の絆スタジアムで決勝があり、宇部鴻城が延長10回タイブレークの末、2―1で西京に勝利し、7年ぶり3回目の優勝を果たした。 宇部鴻城は0―1で迎えた七回に1死三塁から小林栞大の適時打で追いつく。延長十回からは主戦・松成乃馳がマウンドに上がり、西京打線を無得点に抑え込むと、直後の攻撃で無死二、三塁から三牧琳太郎の犠飛で勝負を決めた。 宇部鴻城は6月1~4日に広島県呉市などである春季中国大会に出場する。 ▽決勝 西 京 0100000000 ―1 0000001001×―2 宇部鴻城 (延長十回タイブレーク) ■タイブレークに主戦・松成 延長十回タイブレークに突入すると宇部鴻城は満を持して主戦の松成乃馳をマウンドに上げた。「自分がチームに流れを持ってくる」(松成)。無死一、二塁から始まるタイブレークを無失点に抑え、宣言通りに流れを引き寄せた。 中盤までは西京に主導権を握られたものの、先発の小林栞大、2番手の村田流星が最少失点で切り抜ける。七回には小林の適時打で追いつくものの、互角の展開が続き九回では決着はつかなかった。「延長に入ったら松成」(尾崎監督)は予定通りの継投。立ち上がりに3球連続でストライクが取れなくても犠打の処理で判断ミスがあっても「投球に影響はなかった」(松成)と動じなかった。 「空振りが取れる」という力のある直球を雄たけびともに投げ込み、内野ゴロと三振で切り抜ける。「十回を無得点で抑えることができ、チーム全体がいけるという雰囲気になった」と三牧琳太郎主将。直後の攻撃で三牧主将が犠飛を放ち、熱戦に終止符を打った。 今大会は計4投手が登板し、それぞれ好投するなど昨夏の甲子園を経験した松成を軸にした投手陣の充実ぶりが光った。「投手陣に関しては良い調子で来ている」(尾崎監督)、「投手陣全体のレベルアップを感じている」(松成)。充実の投手陣を武器に6月の中国大会での優勝、そして2年連続の甲子園出場に挑む。