安房・君津広域ごみ処理施設建設へ 170人で起工式(千葉県)
安房2市1町と君津4市が共同事業で進めている、新たな一般廃棄物と産業廃棄物の処理施設の起工式が16日、富津市新富の建設予定地で開かれた。 7市町の首長をはじめ、建設事業者の日鉄エンジニアリングや協力事業者、地元関係者ら170人が出席し、工事の安全を祈願した。施設は2027年4月の稼働開始が予定されている。 木更津、君津、富津、袖ケ浦の君津4市が行っている君津地域広域廃棄物処理事業が26年度に終了することに伴い、鴨川、南房総、鋸南の安房2市1町を加えて、新たに実施される一般廃棄物処理施設の整備・運営事業。 7自治体の共同発注方式による広域事業で、民間の資金や経営ノウハウを活用するPFI方式を採用。事業用地の提案、環境影響評価、施設の建設・運営・解体まで、包括的に民間委託される。 日鉄エンジニアリングを代表とする企業グループが設立した、「株式会社上総安房クリーンシステム」が事業主体で、富津市新富の日本製鉄株式会社の所有地である約2万8000平方メートルの敷地に、工場棟や計量棟、管理棟、スラグストックヤード棟が整備される。ごみ処理方式にはシャフト炉式ガス化溶融炉を採用し、処理能力は1日486トンとなっている。総事業費は約751億円(税抜き)。 起工式では、神事で工事の安全を祈願した他、7市町の首長がくわ入れを行った。 式後のあいさつ式では、7市町を代表して富津市の高橋恭市市長が式辞。「本事業は、県全域のおよそ4分の1の面積を対象地域とする、県内で最も広域なエリアを持つ処理施設となる。ごみの安定的な処理に加え、環境の観点からも持続可能な社会を築いていくため、7自治体がさらに連携を深め、安全安心な廃棄物処理に努めてまいります」などと述べた。