中高生に「ご褒美整形」 合格のお祝いで「二重まぶた」 術後の違和感や消費者トラブルに注意
■手術後の違和感、早めに再受診を
医療法人さくら美容クリニック(中区)の棒谷智之院長(60)は、最近の傾向として「二重手術がアイプチやアイテープの延長線にある」と指摘する。中高生の受診も目立ち、新生活など環境が変わる前の2、3月が特に多いという。 同院の二重手術では、埋没法とまぶたを切開して二重ラインをつくる切開法の2種類がある。個人差はあるが、埋没法を受けた場合には、腫れやつっぱり感が1週間から1カ月程度続き、内出血することもある。まれに、糸の結び目が小さなしこりとなって目を閉じたときに見えるほか、目の中に異物が入ったようなごろごろした感覚が続くこともあるという。 棒谷院長は「気になることがあれば早めに治療を受けた病院を受診して」と呼びかける。
■美容医療のトラブル相談 広島は4割が10~20代
広島県内24カ所の消費生活相談窓口に寄せられた美容医療サービスに関する相談件数は、2023年度(2月末時点)に56件あったという。そのうち10~20代は4割の23件に上り、5年前の2・6倍に増えている。この6年間の相談内容は、医療脱毛に次いで二重まぶたの手術が多かった。 広島市消費生活センター(広島市中区)によると、格安で手術が受けられるという広告を見てカウンセリングに行ったら、高額契約を強要された例もある。比較や検討をしないまま即日契約したり、施術を受けたりするのはトラブルに発展しやすいという。 成人年齢の引き下げにより18、19歳は保護者の同意が不要だが、センターの担当者は「契約に不慣れな年齢。親に一度相談したり、一緒に契約に行ったりすると安心」としている。