「代理母出産で生まれた息子といろんな初めてを体験し」山口敏太郎(58)が描くわが子の将来「特別なことは何も望まない」
── 太郎くんの将来のことも、すでに考えているそうですね。 山口さん:友人の芸能事務所にでも入れて、子役にしようかなと思っています。かなりイケメンだと思うので(笑)。ぼくとカミさんが死んでしまったら、彼は30歳くらいでひとり立ちしなくちゃいけない。だから、早めに手に職をつけてやりたいなと。戦隊ヒーローか令和仮面ライダーになってくれたら、いちばんうれしいかな。 ぼくは物書きをしていますが、重労働なので太郎にはなってほしくない。その前はサラリーマンでしたが、それもしんどいから。役者とか自由業をやるのが、彼にとって幸せなんじゃないかなと思っています。
── 太郎くんが赤ちゃんのころから、仕事の現場に連れていっていましたよね。 山口さん:小さいころから業界の雰囲気に慣れて親しんでいれば、すんなり溶け込めるかと思って連れて行きました。人見知りもぜんぜんしません。霊能者を怖がるだけ(笑)。何かを察してるみたいで「おばちゃん怖い」って言います。芸能業界で、一人前になってほしいな。本人はまったく違う堅実な仕事を選ぶかもしれませんが。
■特別なことは何も望んでいません ── 太郎くんが成長して、どんな道を選ぶのか楽しみですね。 山口さん:太郎の場合、代理母出産で生まれました。それは変えようのないことなので、差別や偏見にあっても闘えるような強い人間になってもらいたいですね。そして、本当の意味で自由な日本を作り上げていってほしいです。 ── 日本における代理母出産の立ち位置も変わっていくでしょうか。 山口さん:変わってほしいですね。卵子提供、精子提供がもっと一般化してほしい。ぼくの周りには結婚したくないけど、子どもはほしいという人がけっこういます。夫婦やカップル以外、そういうものは提供されないことが多いんですが、アメリカのようにシングルでも経済状況が許せば、代理出産できるようになってほしい。日本は少子化も進んでいるし、その問題を解決する意味でも、シングルでも子どもを持てる道が開ければいいなと思います。時間がかかったとしても。