一軍昇格でスタメン出場中の中日・ビシエド 他球団から「まだまだ十分通用する」警戒の声が
交流戦で上がる存在価値
中日ファンから愛されているように、ビシエドも日本、名古屋を愛している。家族で名古屋に住み、はしを使って器用にお弁当を食べる。自転車を走らせて名古屋の街に繰り出すことも。オフになるとすぐに帰国する外国人選手が多い中、球団納会に参加して話題になったこともある。ファン感謝デーにも参加し、三輪車を一生懸命にこぐなど盛り上げる姿に、ファンから大声援と拍手が。「ファンと近くで触れ合えて、『ずっと名古屋にいて!』と言ってもらえてうれしいよ」と笑顔を浮かべていた。 近年の中日は貧打による得点力不足が大きな課題だったが、中田が加入し、細川成也が強打者として飛躍的に成長。近年精彩を欠いていた高橋周平が復活の兆しを見せ、和製大砲の石川昂弥も存在感を発揮している。ここにビシエドが加われば打線にさらに厚みが増す。5月下旬から始まる交流戦では指名打者が使えるため、中田とビシエドの共存が可能になる。 坂本勇人(巨人)、柳田悠岐(ソフトバンク)、宮崎敏郎(DeNA)と同学年の「88年世代」。中田は1学年下でほぼ年齢は変わらず、まだまだ老け込む年ではない。ビシエドが打つと球場が盛り上がる。16日の阪神戦(バンテリン)で根尾昂が6回に原口文仁に3ランを被弾した際は、一塁からマウンドの根尾に歩み寄り声をかける姿が見られた。心優しき助っ人は、中日にまだまだ必要な存在だ。 写真=BBM
週刊ベースボール