水戸始動 J1狙う 今季初練習、充実の内容
J2水戸は4日、茨城県城里町小勝のアツマーレで今季初の全体練習を行い、始動した。昨季途中から指揮を執った森監督が続投し、昨年15位からの巻き返しを図る。チーム最長となる在籍7年目の村田は「水戸の価値を取り戻すべく、まずは開幕戦に向けて勝利にこだわるチームに仕上げたい」と力強く意気込んだ。 初日の練習は森監督を中心とした円陣から始まった。チューブを用いたステップやダッシュなど瞬発力を高めるトレーニングを行い、その後はパス回しなどで約1時間15分の軽めの調整を終えた。昨年末に大分から完全移籍で加入したばかりのMF渡辺ら、多くの新加入選手も既存選手と会話しながら汗を流した。 今季初練習を終え、村田は「大勢のサポーターの前で、いい雰囲気の練習を見せることができた」と充実の表情を浮かべた。高卒2年目の今季から背番号8を着用する斎藤は「チームの勝利に貢献する覚悟をプレーで示したい」と語った。続けて昨年12月、U-19日本代表国内合宿に参加した経験を挙げ、「ボールを持っていない時の動き方を学んできた。今季は得点とアシストの両方を狙いたい」と力を込めた。 チームは今後、アツマーレで練習を続け、14日から沖縄キャンプに入る。2月1日にはJ1鹿島とのプレシーズンマッチが予定され、開幕節は同15日、敵地で磐田と戦う。 ■新加入16選手 勝利へ若さと経験値期待 J2水戸は4日午後、アツマーレで2025年シーズンの新体制を発表し、新加入選手らが記者会見を行った。今季は昨年同様に16人の選手が加わり、全35選手で悲願のJ1昇格を目指す。会見には新規14選手が登壇し、アピールポイントや目標などを語った。 今季は即戦力が期待される大卒ルーキーを5人獲得したほか、25歳以上の選手が6人と経験豊富な顔触れがそろった。チーム編成の意図について、西村卓朗GMは「2季続けて苦しいシーズンを過ごした中で、巻き返すためには若い選手の力とともに、経験値を持った選手が勝利を近づけてくれると期待した」。 今季からリーグ戦ではベンチ入りメンバーの上限が18人に引き上げられ、前線選手を中心に主力争いの激化が予想される。昨季J1で優勝争いを演じた町田から期限付き移籍のMF芦部晃生や、昨季から特別指定選手として得点をマークしているMF山本隼大、J3沼津で昨季9得点のMF津久井匠海らに勢いがある。 森監督は新人選手らに向け、「昇格やプレーオフの権利をつかみ取るのは自分たち次第だ」と奮起を促した。
茨城新聞社