プロアマ雪解け協議開始へ。東京五輪参戦は井上尚弥ら現役王者でなく内山高志、山中慎介ら引退選手へラブコール?!
もうひとつこのプロの五輪参加解禁問題でネックになっているのが、東京五輪でのボクシング競技除外問題だ。 AIBAの会長選挙が、3日にロシアで行われるが、IOC(国際五輪委員会)が、麻薬売買に関わる犯罪者の疑いがあるとして問題視しているガフール・ラヒモフ会長代行(ウズベキスタン)が選ばれた場合、除外の可能性が高まる。 ただ一度は圧力を受けて会長選への立候補が認められなかったセリク・コナクバエフ副会長(カザフスタン)がスポーツ仲裁裁判所の裁定を受けて対抗馬として立候補できることになった。日本からは、内田新会長、菊池副会長ら4人が総会に参加。これまでは山根前会長が還暦祝いに高価な腕時計をプレゼントされるなど、日本はラヒモフ会長代行との付き合いが深かったが、今回は、カザフのコナクバエフ副会長に支持に回る。ただ情勢は厳しいという。 最終的には、今月末に東京で開催されるIOCの理事会で除外の是非が審議される。そもそも、この東京五輪の除外問題が解決しなければ、プロアマ協議の課題のひとつが前に進まないことになる。 すでに非公式にプロ側の渡辺均会長とアマ側の内田新会長が、2度ほど会合を持ち、長い間、断絶状態にあったプロアマが雪解けに向けて具体的に動き始めたのは、ボクシング界にとって朗報。だが、東京五輪からボクシング競技が除外されてしまうと、膠着化しているボクシングの底辺拡大に、大きな影響を及ぼすことになる。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)