引退試合を終えた中村俊輔が"これから"を福西崇史に語る「選手として活躍した人が良い監督になるわけじゃないのが怖い(笑)」【新春スペシャル対談】
不動のボランチとしてジュビロ磐田の黄金期を支え、2006年開催のドイツワールドカップには、日本代表の中心メンバーとして出場。日本サッカーが世界水準へと飛躍していく瞬間をピッチの中央から見つめていた福西崇史が、サッカーを徹底的に深掘りする連載『フカボリ・シンドローム』。 【画像】「これから」を福西崇史に語る中村俊輔 第87回は、前回まで配信した新春特別対談「中村俊輔×福西崇史が語るアジアカップ」の特別編をお届け。昨年12月17日に引退試合を開催した中村俊輔に現在の心境、そしてこれからの展望を福西崇史と語り合ってもらった。 ■錚々たるメンバーが集まった引退試合 ――一昨日(2023年12月19日に収録)に引退試合を終えられて、現役にひと区切りをつけられたわけですが、改めて心境はいかがですか? 中村俊輔(以下、中村) いまも変な感じですね。すごく疲れています。 福西崇史(以下、福西) そりゃそうでしょう。まだ終わってから2日しか経ってないんだし。試合も前半途中から足が痛そうだったでしょ。 中村 それもそうですけど、やっぱり準備のところですよね。例えばW杯だったら試合をしていれば本番を迎えられますけど、引退試合に向けて長期にわたって準備をして、その間に横浜FCのコーチとしてサッカーの指導をして、A級ライセンスを取って、そしてやっと引退試合の本番を迎えてって感じだったので、まさに駆け抜けた感じでした。もう抜け殻状態ですね。 福西 じゃあいまはオフシーズンだ。 中村 そうですね。みなさんに引退試合に来ていただくうえで、なにか粗相がないかなとか、すごく気を遣ったので今までで一番疲れました(笑)。 福西 サッカーやっているほうがずっと楽だよね。 中村 本当そうですね。これまで引退試合は何度か出させてもらいましたけど、自分がこういった機会をもらえるとは思っていなかったので、やらせてもらえたことですごく達成感もあります。最後の最後で、感謝を伝えられる場を設けていただけて本当にありがたかったです。 ――改めて錚々たるメンバーが集まりましたよね。 中村 福西さんが今回集まったメンバーの30数人の連絡を繋いでくれて、本当にありがとうございました。まさにボランチでしたよ。 福西 いやいや、それはできる人がやればいいだけだから。でもあれだけ集まったのは、シュンだからだよ。今までこうやって日本サッカーを引っ張ってきてくれて、それにみんなが憧れて、そんなシュンのためにってみんなが集まってくれたわけだから。改めてサッカーっていいなと思うよね。