【速報】妻殺害の罪に問われた元長野県議に懲役19年の実刑判決 直接的な証拠がない中、検察は20年を求刑 弁護側の「犯人性なし無罪」主張認めず 長野地裁
懲役19年の実刑判決が言い渡されたのは、長野県塩尻市の元長野県議会議員 丸山大輔被告です。 起訴状などによりますと丸山被告は2021年9月29日、自宅を兼ねた酒蔵の事務所で、妻の希美さん(当時47歳)を殺害したとされています。 丸山被告は事件から1年余り経って逮捕されましたが一貫して無罪を主張してきました。
裁判の経緯
10月から始まった裁判員裁判では丸山被告が犯人であるかどうかの「犯人性」を最大の争点に18回に渡って審理が行われました。 検察側は丸山被告が長野市の議員会館から車を運転して自宅に向かい希美さんの首を絞めたと主張。議員会館で仕事をしていたように装うアリバイ工作や、現場にわざと足跡を残して物取り犯に見せかける 偽装工作などを図ったとしました。 また、動機については元不倫相手との復縁を望んでいたこととし、懲役20年を求刑しました。 弁護側は、防犯カメラに映った車は被告のものではなく偽装工作をしたはないと主張。妻と離婚するつもりはなく、動機はないとしました。 自白や目撃などの直接的な証拠はなく、状況などの間接的な証拠の積み上げがどう判断されるか注目されていました。
12月5日に記者と接見「無罪を信じて待つだけ」と語る
長野刑務所面会室での接見に、黒のトレーナ姿で現れた丸山被告。 丸山被告は「求刑が何年であろうと関係ない。1年だって100年だって一緒かなと。無罪になるかどうかしか考えていないです」と話しました。 記者との一問一答です 記者:逮捕された時の心境は? 丸山被告:「当時は怒りの感情というか、どうなっているんだと、ぐしゃぐしゃしたものでいっぱいでした」 記者:妻・希美さんへの思いは? 丸山被告:「毎日語りかけている。天気がいい時に天気がいいねとか」 記者:検察側の立証は十分だと思いましたか? 丸山被告:「もちろん思っていない。私を有罪にするための証拠を反論するしかできないが、かなりの部分が否定できた」 裁判の大きな争点になったのが不審車両で、事件前日の夜から当日の朝にかけて、議員会館から自宅近くの6箇所の防犯カメラに映った車が被告のものかどうかでした。 記者:防犯カメラの映像を見たときどう思いました? 丸山被告:「自分の車と似ているなとは思いましたね。そう見えてもおかしくない」「あり得ないかどうかはわからない。確かにそうだなとも思うし、裁判では弁護士さんもいろんな反論していたけど、自分でも車の観点は一番よくわかっていない」 記者:犯人に対しては思うことは? 丸山被告:「早く出て来いってことだけですね」「検察に対しての怒りのほうが強いですね」 最後に判決への心境を聞くとー。 丸山被告:「やることはやったので、ある意味大丈夫だろうと、無罪を信じて待つだけです」 記者:有罪だったら控訴しますか? 丸山被告: 「悩んでいる最中。やるべきことをやったので、本当にひっくり返るか、無駄な労力にもなる」 「控訴するだろと思われ方も嫌で、おもしろみもない」 記者:無罪となり釈放されたら何をしたいですか? 丸山被告:「子どもとおいしいものを食べられればと思います」
傍聴をめぐるトラブルあり開廷遅れる
きょうは午後1時30分から判決が予定されていましたが、傍聴をめぐってトラブルがあり22分開廷が遅れました。