『ジョン・ウィック:コンセクエンス』―シリーズの醍醐味を改めて凝縮した集大成的最新作にただただ圧倒
トム・クルーズの「ミッション:インポッシブル」と双璧をなす、キアヌ・リーヴスの「ジョン・ウィック」シリーズ。トム61歳、キアヌ59歳。二人ともアラカンながら、全く年齢を感じさせないルックス、パッション、アクションと、恐れ入る。 さらに最新作「コンセクエンス」には、アジアが誇る大スター、ドニー・イェンと真田広之が参戦。彼らも60歳、63歳と、いったい映画界はどんな若さを保つ秘儀があるのか。その健在ぶりに、思わずにやりとする。アクションも年を重ねることに磨きがかかり、気品、そして色気を感じる見事なまでの男っぷり。彼らの戦いぶりを見ているだけで、思わず時間が経つのを忘れてしまう。
年を重ねて光る男たちのアクション美
実際、尺もシリーズ最長の2時49分。シリーズを増すごとにアクションはよりダイナミックに、より長くハードに。痛みを伴うキアヌ扮するジョン・ウィックの泥臭い死闘が延々と繰り広げられる。そこが本シリーズの醍醐味。アクションにこだわり抜いたキアヌとチャド・スタエルスキ監督は毎回、見せ場となる戦いを短く終わらせる気など毛頭ない。一体何人いるのかと思うほどの敵一人ひとりに躊躇なく何発もの弾丸を喰らわせ頭をぶち抜き、時には斧で頭をかち割りながら前へ前へと進んでいく。まさにウィックが通った後は死屍累々たる光景が広がっていく。
大切なものを奪われたジョン・ウィックの戦いは続く…
一度は足を洗い、平穏な生活を送っていたジョンが再び裏社会へと身を投じることになったのは最愛の妻から生きる希望にと贈られた子犬を、愛車を盗んだ強盗に殺されたからだった。数日の間に、大切なものを続けて奪われたジョンは、復讐のために立ち上がる。しかもその強盗がロシアン・マフィアのボスの息子だったことから、やがてジョン対マフィアの戦いへと発展する(「ジョン・ウィック」)。 なんとかマフィアを壊滅させたジョンだったが、安息の日は二度と戻らない。次はイタリアン・マフィアからの依頼を断った代償に、亡き妻との思い出が残る家をバズーカーで爆破される。挙句には、過去に交わした誓印の掟から逃れられず、結局ジョンは暗殺を引き受け遂行。だが、口封じのために再び多額の懸賞をかけられニューヨーク中の殺し屋に命を狙われてしまう。死闘の末、ジョンは組織の掟によって守られている聖域コンチネンタル・ホテルに逃げ込んだ男を殺害。禁忌を破って組織の男を殺したことから、世界中の殺し屋から命を狙われることになる(「ジョン・ウィック:チャプター2」)。 この暗殺命令を解いてもらおうと、ジョンは組織「主席連合」の上に立つ首長に会うためモロッコへ。妻との思い出を守るために生きようとするジョンは薬指を切り落とし、その指にはめていた結婚指輪を首長に指し出し再び組織に忠誠を誓う。その条件としてウィンストン殺害を命じられたジョンだったが、結局は拒絶。ウィンストンも支配人退任を固辞しホテルの聖域指定は解除、主席連合との戦いの場と化していく(「ジョン・ウィック:パラベラム」)。 そして最新作「コンセクエンス」は、支配人ウィンストンから銃弾を何発も受け、屋上から転落(!)したジョンが復活するところから物語は始まる。結局、ジョンは反逆した組織と対峙するしか道はなく、またもや茨の道を歩んでゆく。
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