石像に押し潰されたテスラ車。何があった?
文化は技術より重し。 オカルトや謎の古代加工品オーパーツが好きならご存知? メキシコのオルメカ文化時代に作られたとされる「巨石人頭像」。大きさが2~3mもある強烈なインパクトの彫刻なんですよね。 それがメキシコシティーのローマ・ノルテ地区にて突如現れ、電動自動車Tesla(テスラ)の「モデル3」を押し潰した姿が話題になっています。 この投稿をInstagramで見る (@chavismarmol)がシェアした投稿 一体何が起こったのでしょうか?
芸術によるメッセージ
重さが9トンもある石像は、メキシコ人アーティスト、チャビス・マーモルさんによる「Neo-Ta-Memes」というシリーズ最新作とのこと。 ユーモアと風刺と強いメッセージを持つ本作は、いくつかの意味が含まれています。 ひとつは、自分のルーツを大切にすることの重要性を訴えています。次に最古の工芸品が最新技術の塊にドスンと居座り、破壊することで「資本主義をブチ壊せ」という意味も。 テスラ車がどれほど発達した技術で羨望の対象だとしても、所詮はただの「物」。「資本主義の産物」であり、大事なのは自分たちが何者で、どこから来たのか、世代を超えて何をしてきたか、を問いかけています。 加えてこのインスタレーションを展示している地域が、古い文化的な場所であり最新の流行が集まる街という文脈も踏まえる必要があります。
もうひとつの意味も
もっともらしい理由がいくつもありますが、実はメキシコ国内モンテレイに建造予定の、6番目のテスラ工場「ギガファクトリー・メキシコ」への抗議活動というのが最大の理由なのだそうです。 スペイン語の投稿ですが、最後にその旨が記載されています。 この投稿をInstagramで見る (@chavismarmol)がシェアした投稿
世界的にミーム化しつつあるそうな
古くから新聞紙に掲載されてきた風刺画や、最近ではバンクシーなど、風刺やユーモアで反対を示す手段として芸術はパワーがありますよね。しかも今の時代はネットで拡散されれば、すぐさま世界中の人たちが知ることになります。 メッセージは伝わりましたが、それでも工場は完成しちゃうんでしょうねぇ。 Source: YouTube, Instagram, infobae, EL UNIVERSAL HIDALGO, Mexico News DAILY via Boing Boing Reference: Wikipedia
岡本玄介