阪神・高橋遥人は650万円増の2500万円で更改 巨人とDeNAを「圧倒したい」
度重なる故障と手術から今季復活を遂げた阪神・高橋遥人投手(29)が26日、兵庫・西宮市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、650万円増の年俸2500万円でサインした。支配下選手に復帰後は4連勝と実力を発揮したものの、優勝争いの佳境やポストシーズンで喫した2つの黒星が大きな心残り。リハビリを経て臨む来季に向け、巨人&DeNAを「圧倒したい」とリベンジを誓った(金額は推定)。 【写真】甲子園でランニングする才木浩人と高橋遥人 華々しい復活劇を見せた今季の投球に、球団から受けた高評価。高橋は提示された650万円アップの年俸2500万円にサインした。それでも表情は浮かない…。その胸の中にはスッキリとしない、苦さが固まったような感情がまだ残っていた。 「1軍で投げることができて、いままで応援してくれた方々に投げる姿を見せられてよかったと思います。でも、最終的に大事なところで僕が投げて2回負けている。やっぱり悔しいというか、それの方が強いです」 2022年に左肘のトミー・ジョン手術(靱帯再建術)を、翌23年にも左肩などの手術を受け、育成契約で長いリハビリ生活を送ってきた。その日々をついに乗り越えたのが今季だ。7月に支配下に復帰。8月11日の広島戦で1009日ぶりに1軍マウンドへ舞い戻ると、5回無失点で1025日ぶりの勝利。その後は間隔を空けてもらいながら登板を任され、4連勝して優勝争いの力となった。 ただ、最終盤に喫した2つの黒星が大きな悔恨となった。9月23日、1ゲーム差に肉薄した首位巨人との直接対決。スコアレスの七回に3連打を浴び、許した先制点が決勝点としてチームの痛い敗戦につながった。さらに10月13日、3位DeNAを迎えたクライマックスシリーズ・ファーストステージ第2戦。二回に大量4失点を喫し、大敗で岡田虎は終焉を迎えた。 自身が土をつけられた後には巨人がリーグ優勝し、DeNAは日本一に輝いた。当然、来季も手ごわい相手となる。そんな2球団を思い浮かべ、「やっぱり圧倒したい。圧倒できるように頑張りたい」と堂々宣言。リベンジを期して「ピンチに強くなりたい。粘れるように。メンタルも大事なのかもしれないけれど、技術、力ですね」と目標を掲げ、大事なマウンドを託される投手を目指していく。 左尺骨短縮術を受けた際に左腕に埋めたプレートはシーズン後に手術で除去し、今月8日に無事に退院。再びリハビリ生活に突入したが、12月中のキャッチボール再開、来年2月の春季キャンプでのブルペン投球再開を目指し、これからの日々を過ごしていく。