J3沼津の川又がV弾!常葉大を2―0で下し2年連続3度目の本大会出場…サッカー天皇杯
◆サッカー◇天皇杯静岡県代表決定戦▽決勝 アスルクラロ沼津2―0常葉大 (12日、愛鷹競技場) J3アスルクラロ沼津が常葉大を2―0で下し、2年連続3度目の本大会出場を決めた。前半33分に元日本代表のFW川又堅碁(34)が先制点を奪うと、後半10分のセットプレーでMF菅井拓也(32)が押し込んだ。天皇杯は25日に開幕し、沼津は1回戦で岐阜県代表のJ3岐阜と対戦する。 頼れるストライカー・川又が沼津を引っ張った。184センチの長身を生かし、前線でロングボールを受けて味方へ落とす。かと思えば相手DFの背後へ走ってスルーパスを引き出し、サイドからのクロスに合わせてゴール前へ飛び込む。 そして前半33分に先制点だ。相手のパスミスをゴール前で受け、GKとの1対1を冷静にファーサイドへ蹴り込んだ。 昨年9月に新加入して8戦1得点。今季もリーグ11試合で1点を挙げているものの、すべて途中出場で、公式戦の先発は沼津では初めてだった。「チャンスを多く作れるのでスタメンは楽しい」。常葉大の激しいプレスにあった味方を落ち着かせる、貴重な一撃に「あの時間帯で取れたのは大きかった」と目を細めた。 反省も忘れない。前半34分にも前線へ抜け出したが、相手GKに止められた。「あと何点か取れる場面があった。1点に終わったのは寂しい」。45分以上プレーしたのも久しぶりで、後半14分には両足がつってしまい、歩けなくなり担架で交代。「恥ずかしかったです」と笑った。 存在感を示したベテランに、「落ち着いていて頼りになる。でも、まだまだやれる」と中山雅史監督(56)は注文。川又も「反省点に取り組みたい」と意欲。今後の天皇杯やリーグ戦で、さらなる活躍を見せてくれそうだ。(里見 祐司) 〇…常葉大は、鍛え込んだ走力を生かした前線からのハイプレスが、終盤に効いた。相手の足が止まり、高い位置でボールを奪う回数が増え、シュート数は1本上回る9本。「やってきたことをアグレッシブに出してくれた」と津田恵太監督は選手を褒めた。だがフィニッシュの精度を欠き、2年連続で沼津に完封負け。指揮官は「ちょっとしたミスが失点につながり、シュートを決め切れない。そこを改善したい」と課題を掲げた。
報知新聞社