乱立する「S&P500」、インド株が後退し、消えた「MSCIコクサイ」=ネット証券の投信積立契約件数ランキング24年2月
大手ネット証券3社の投信積立契約件数ランキング(月次)2024年2月のトップは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に、そして、第2位には「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、第3位も前月と同様に「iFreeNEXT FANG+インデックス」が入った。新NISAがスタートした2024年の滑り出しは、「全世界株(オール・カントリー)」と米国株のインデックスファンドが先行されている。特に、史上最高値を更新している米国株式への注目度が高く、トップ10の中で、「S&P500」に連動するインデックスファンドが4本もランクインし、合計6本が米国株インデックスファンドになっている。この米国株人気に圧されて昨年後半に人気が高まっていたインド株インデックスファンドがやや後退している。
ランキングは、定期的に月次の投信積立契約件数トップ10を公表しているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の公開情報を使用。各社ランキング1位に10点、以下、順位が落ちるたびに1点を減点し、第10位を1点として、3社のランキング10位までのファンドの点数を集計した。
2018年1月にスタートした「つみたてNISA」を契機に普及し始めた投信のつみたて契約だが、当初の人気銘柄は、先進国株式インデックスである「MSCIコクサイ(日本を除く先進国株式)」に連動するインデックスファンドだった。「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」に人気があり、「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」にも人気が回っていた。当時の投信積立契約件数ランキングのトップ10は、「MSCIコクサイ」に連動する先進国株インデックスファンドが上位を占め、そこに、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などが絡む展開だった。