冷えは万病のもと!乾燥、血色にも悩む【栄養不足型冷え性】の特徴を解説
「冷えは万病のもと」といわれるように、たかが冷え性と思って放置すると体の不調だけでなく“老け”につながってしまう。いくつかある冷えタイプの名から、今回は【栄養不足型冷え性】の特徴と養生法をご紹介。 【冷え性診断】あなたの冷えはどこから? 教えてくれたのは…櫻井大典さん 漢方コンサルタント 国際中医相談員。アメリカ・カリフォルニア州立大学で心理学や代替医療を学び、帰国後、イスクラ中医薬研修塾で中医学を学ぶ。漢方相談処「成城漢方たまり」では年間5000件以上のカウンセリングをこなし、さまざまな人の体質に合わせた養生法をアドバイスしている。
【栄養不足型冷え性】の特徴と養生法
・全身および手足が冷える ・便秘がち ・肌や髪が乾燥しやすい ・肌と唇の血色感がない ・眠りの悩みがある ・不安感が強い 櫻井さん 栄養不足型冷え性は、栄養不足などにより血が不足し冷える血虚受寒けっきょじゅかんの状態。中医学の血けつは西洋医学の血液とは少し違い、血虚=貧血とも異なります。体の中に十分な血があると、外気の温度変化に強くなるのですが、血が十分にないと冷えに弱くなります。出産や手術で大量の血液を失うほか、月経のトラブルや栄養不足でも血が不足し、冷えやすくなります。東洋医学の考え方では、血は精神安定に作用するため血が不足すると不安感が強くなり、眠りの質の低下にも繋がります。
栄養不足型冷え症の養生法
十分な睡眠をとる 櫻井さん 睡眠は血を増やすために大切な時間です。なるべく早く寝るように生活リズムを整えるほか、睡眠の質を高めるために、寝る直前までのデジタルデバイスの使用は避ける、アルコールやカフェインの摂取を控えるなど意識しましょう。
食生活を見直す
櫻井さん 血は食べたものからつくられます。栄養が足りていなかったり、偏っていたりすると血は不足してしまいます。今一度自身の食生活を見直してみてください。また、補血作用のある食べ物を積極的に摂るのもおすすめです。
体を冷やさない
櫻井さん 血流が悪くなると体は冷え、冷えると血流が悪くなるので、冷えは負の連鎖です。とにかく今以上に冷やさないために、体温より低い食材を避けたり、しっかりと湯船に浸かったり、薄着をしないように心がけましょう。 イラスト/pai 取材・文・構成/剱持百香 Edited by 剱持 百香
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