まだ自販機など「新紙幣」に対応していないものが多いと聞きました。タンス預金「200万円」は新紙幣にせず、貯め続けて大丈夫でしょうか? タンス預金は「違法」ではないですよね…?
タンス預金にはデメリットも多いため資産のごく一部に限定したほうが良い
前項ではタンス預金のメリットを紹介しましたが、一方でタンス預金にはいくつかのデメリットがあります。 まず、災害や盗難に弱いことです。地震で津波が発生して流されてしまったり、火災によって焼失してしまったりすると、もう取り戻すことはできません。また、空き巣の被害に遭ったような場合も同様です。災害による紛失・焼失や盗難で資産を失う心配をしたくないなら、銀行に預けるほうが安全でしょう。 また、タンス預金は遺産相続時にトラブルになる可能性があります。銀行に遺されたお金と違って、遺族にタンス預金の存在が知らされていないと遺産分割協議の際に見つからず、数ヶ月後から数年後に家の片付けをしているときに見つかるといった可能性もあります。 こうした場合、遺産分割をやり直す必要が出てくるほか、相続税が発生する場合は再び申告する必要があります。 タンス預金は存在自体を証明することができません。もし被相続人の預金通帳から誰かが勝手にお金を引き出せば、記録から誰が引き出したのかをたどれますが、タンス預金は誰かに持ち去られたとしても誰も気付けない可能性があります。 被相続人が家族にタンス預金の存在を秘密にしていた場合は盗まれても気付くことができないでしょう。タンス預金の存在が知らされていた場合であっても、たとえ盗難でタンス預金がなくなったとしても、家族はお互いに「誰かが独り占めしたのでは」と疑心暗鬼になるかもしれません。
まとめ
まだ新紙幣に対応していない自動販売機やATMもあるため、旧紙幣の方が良いと思う瞬間はあります。「利便性が良くなるまで旧札をタンス預金で保管しておく」という選択肢は何ら問題ありません。 ただし、タンス預金は「焼失や盗難に弱い」「預金の記録が残らないことでトラブルの種になる」などのデメリットもあります。タンス預金は資産のごく一部にしておき、残りは金融機関で管理する方が資産を守る意味でもおすすめです。 出典 国立印刷局 新しい日本銀行券特設サイト 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部