海外メディアは大坂なおみの初戦突破を辛口報道「浮き沈みあるプレー」「連覇容易でない」
テニスの全米オープンの女子シングルス1回戦が27日(日本時間28日)、米国ニューヨークで行われ、世界ランキング1位で、大会連覇を狙う大坂なおみ(21、日清食品)が同84位のアナ・ブリンコワ(20、ロシア)を2時間を超える熱戦の末、フルセットで下して4年連続の初戦突破を果たした。海外メディアも大坂の戦いに注目。初戦突破を大きく取り扱ったが、辛口の切り口が目立った。 ニューヨーク・ポスト紙は「大坂が全米オープンの初戦でブリンコワから生き延びる」との見出しを取り、「連覇は容易には進まないだろう」との書き出しで大坂の苦戦を伝えた。 連覇を狙う大坂は、昨年の全米オープンから、ここでの連勝を8に伸ばし、この大会での通算成績を12勝2敗とした、だが、同紙は、「世界ランキング1位の大坂は、8月半ばのシンシナティでの準備大会で棄権を余儀なくされた左膝の故障をかばい、そこに黒の柔らかなサポーターを付けていた。ランキング84位のブリンコワとの試合の間は、とても注意深く動いていた。試合は2時間27分続いた」と、まだ完調ではないと見た。 その上で「昨年の忘れられない論争を呼んだ決勝戦で大坂の引き立て役となったセリーナ・ウィリアムズが月曜日にマリア・シャワポワに完勝したような素晴らしい勝利とは程遠かった」とも厳しく書いた。 CNNは「ムラのある立ち上がりの後、大坂がブリンコワに勝利を収め、全米オープンのタイトル防衛を開始した」との見出しを取り「浮き沈みのあるプレーにもかかわらず、大坂がニューヨークで全米オープンのタイトルを守るべく進み始めている」と報じた。 同紙は大坂が連覇を果たせば、セリーナ・ウィリアムズが2012年から2014年まで続けた3連覇以来となることを紹介。また「世界ランキング1位を保つためにはこのタイトルを防衛しなければならない」とも付け加えた。 「1月に全豪オープンを勝った時、大坂は2001年にジェニファー・カプリアティが達成して以来、メジャー初制覇からメジャー連勝を果たした女子選手となった。だが、メルボルンでトロフィーを掲げた後に、ハードコートの戦いから離れると、大坂は全仏オープンで3回戦、全英オープンでは1回戦で敗れ、ややムラのあるプレーを見せた」と、グランドスラム2大会の不調を紹介、大会前の前哨戦では膝の故障に悩まされたことも書き加えた。 その上で「火曜日は彼女にとって最高の状態ではなかったのかもしれないが、大坂は最も気持ちよくプレーできるサーフェースに戻ってきた。彼女は、この夏のトロントとシンシナティで2度準々決勝に進出し、2018年のインディアンウェルズでの勝利を加え、彼女のシングルスのキャリアで挙げた3勝すべてはハードコートでの勝利だった」と、全米オープンとの相性の良さを記した。