「2倍切ったってやばくないか?」東京都職員の合格倍率「1.6倍」辞退見越した採用数に集まる心配の声
「2024年度の東京都職員の採用試験が、まれにみる低倍率だったことが就活生の間で話題になっています」と語るのは、都内の私立大学に通う4年生の女性だ。 2024年度の東京都の上級職採用試験の結果が発表され、受験者2137人のうち、1335人(採用予定者数825人)が合格。倍率は1.6倍だった。2023年度は2.4倍だったことから、今回は“広き門”だったといえる。採用試験は第一次試験(選考)が4月21日から職種別に順次、始まり、7月19日には大学院卒や専門分野の社会人経験がある受験生を対象にした、上級職採用試験「1類A」の最終合格が発表された。 プレスリリースによると、職員全体の予定採用者数1226人に対し2993人が受験(前年度より299人減)、一方で合格者数は1830人(前年度より462人増)だった。受験者数が減る一方、合格者数が増加した形だ。かつては倍率が5倍超えもあったことから、東京都職員の人気にかげりが見えつつあるのかもしれない。採用予定者数と合格者数に開きがあるのも、相当数の辞退者がいることを見越しているためだろう。 ちなみに、東京都のホームページをみると《令和5年4月1日現在の一般行政職の平均給与月額は451,385円(平均年齢42.4歳)》《技能労務職の平均給与月額は、388,055円(平均年齢50.5歳)》とある。 合格者数を増やしたことについて、東京都の担当者は「行政需要が増えていることもあり、職員の採用を増やしました」と説明する。1.6倍という倍率について、「優秀な人材確保」という点で心配はないのか聞くと、「一定基準の能力と資質があることを確認して合格を出していますので、合格倍率が低くても心配はしておりません。逆にいままで『東京都の採用試験は難易度が高い』と敬遠していた学生さんたちに、『この倍率だったら受けてみようか』と思っていただけるかもしれないと考えております」と期待を抱く。 今回の「1.6ショック」、世間ではどのようにとらえられているのだろうか。Xには、 《3回受けたけど採用されなかったな 今の時代の学生は恵まれてるな》 《都庁の採用倍率、大卒事務で1.6倍とか低すぎだろう 最終合格者数が滅茶苦茶多いのは、そんなに内定辞退多いのか…》 《都庁、事務職の採用倍率2倍切ったって流石にやばくないか?》 などさまざまな意見が寄せられていた。 7月の都知事選では“場外戦”ばかりが注目されたが、2025年度の採用試験には、どう影響するのか。まさか「1倍割れ」なんてことにならなければいいが……。