WOWOW辰巳放送センターでテレビ収録に臨んだ井上尚弥

プロボクシングの4団体世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥（31）＝大橋＝が21日、東京都内で報道陣の取材に応じ、元世界3階級制覇王者で、現WBO世界スーパーバンタム級6位のジョンリール・カシメロ（35）＝フィリピン＝との試合は「大橋会長が『100％ないですね』って言ったら、もうないですよ」と話した。 【写真】カシメロ「井上は自分が年を取るのを待っているのかも」 カシメロは12日に東京都内で行われた前日計量で600グラム体重超過し、計量失格となった。両陣営が合意した当日計量のリミット128ポンド（約58・06キロ）を58キロでクリアし、13日に横浜武道館で行われたスーパーバンタム級10回戦では、WBO世界バンタム級8位のサウル・サンチェス（27）＝米国＝に1回TKO勝ち。井上との対戦を改めて熱望していた。 井上は「実力はあるんですけどね。そういうところ（計量失格）が多分、大橋会長的には（井上との試合を）組めない一つの理由だと思います。そこは自分が決めるところではないので。会長がああいう発言をしたってことは、もう100％ないんじゃないですか」とした。 大橋ジムの大橋秀行会長（59）は日本ボクシングコミッションから13日から1年間の招聘（しょうへい）禁止とされたカシメロについて「尚弥との対戦は100％ないですよ。はっきり言っておかないと、（カシメロ陣営に）期待されても困るので」などと話していた。 プロ戦績は井上が28戦28勝（25KO）、カシメロが39戦34勝（23KO）4敗1分け、サンチェスが25戦21勝（12KO）4敗。（尾﨑陽介）