【PFL】殺害された父の思いを受け継ぎ、復活ブラガが初回終了1秒前にKO勝ち「父親を通じて自分に組み込まれていたものがあった」
2024年4月19日(日本時間20日)、米国イリノイ州シカゴのウィントラスト・アリーナにて、『PFL 3: 2024 Regular Season』(U-NEXT配信)が開催された。ヘビー級&女子フライ級の第1週、ライト級&ライトヘビー級の第2週に続き、2024年3週目は「ウェルター級&フェザー級」のレギュラーシーズンとなる。 【写真】勇気を持って前に出たブラガの左に腰から崩れ落ちたゴンザレス 優勝賞金100万ドル(約1億5千万円)を目指して争う同大会の予選リーグでは、勝利=3ポイント、ドロー=1ポイント、敗北=0ポイントとなっており、その勝ち方が一本やKOのようなフィニッシュだった場合には、1R決着なら3ポイント、2R決着なら2ポイント、3R決着なら1ポイントのボーナス点が加算される。 そんなルールのなか、フェザー級では引退の危機から復活したガブリエル・ブラガ(ブラジル)が初回TKO勝ち。殺害された天国の父に涙の勝利報告をした。 ▼フェザー級レギュラーシーズンバウト 5分3R 〇ガブリエル・ブラガ(ブラジル)13-1/145.4lbs ※6P獲得 [1R 4分59秒 TKO] 左フック ×ジャスティン・ゴンザレス(米国)14-4/145.4lbs ブラガは2023年の準優勝者。決勝でヘスス・ピネドとの再戦で3R TKO負けで優勝賞金100万ドル獲得ならず。 2024年2月の『PFL vs. Bellator』王者対決では、いったん元同門のパトリシオ・ピットブルとの対戦が発表となったが、1月に父が盗まれたバイクを探しにファヴェーラ(貧民街)に行った際に、民兵隊員と勘違いしたギャングに殺害されるという事件があり、ショックのため、息子のブラガが試合をキャンセル。引退を表明していた。 しかし、コーチでもある父の遺志を受け、現役続行を決意。PFL本戦出場となった。 ゴンザレスはMMA14勝4敗。Bellator3勝3敗。カイ・カマカ3世とアンドリュー・フィッシャーに判定勝ち後、マッズ・バーネル、ティムール・シズリエフに判定負けしている。 1R、ともにオーソドックス構え。ブラガは左右の前蹴り。ゴンザレスはワンツーの右で前に。左ボディ。詰めるブラガにボディロックで崩して腰を抱き、バッククリンチ狙い。背後からヒザを突くゴンザレス。ブラガは片ヒザ立ちから正対し突き放す。 左右にサークリングするゴンザレスにブラガの蹴りは遠い。しかし、1R終了間際、サウスポー構えになるゴンザレスに、ブラガは思い切ってケージに詰めて左フック! アゴにもらい力が抜けてヒザから崩れたゴンザレス。すぐにレフェリーが間に入った。 1R残り1秒。1R決着でボーナス3ポイントも加算される「6ポイント」を獲得したブラガが、マットに跪いて、胸を押さえて号泣。父の写真をプリントしたTシャツを掲げた。 44歳で亡くなった父についてブラガは、試合後「ここ数カ月とても辛かった。規律を持って、これは自分の仕事である、という事実としっかり向き合い、自分が何を為さねばならないかが自分のなかで腑に落ちているということが大事だった。そういう特質が、全て父親を通じて自分に組み込まれていた。そして今日、みんなにそれを見せることができた」と、語った。
【関連記事】
- 【PFL】ムサエフが脅威のKO勝ちで17勝無敗! ゴイチがネイマンとの再戦制す、フェザー級ボリッチがバルゾラに競り勝つ
- 【RIZIN】朝倉未来が鈴木千裕vs.金原正徳を予想「鈴木千裕の伸びを加味しても7-3で金原さん」愛弟子・西谷大成と牛久絢太郎の試合も予想
- 【RIZIN】「ケラモフは現時点でも勾留が解かれず」RIZINで2階級制覇を狙うアーチュレッタとの対戦を、最短で王座奪還を目指すクレベルが了承
- 【格闘代理戦争】中村京一郎にギレルメが先にダウン奪うも中村が3R TKO勝ち、トミー矢野が青木監督の中谷優我に18秒一本勝ち!
- 【RIZIN】朝倉未来を苦しめ、松嶋こよみにTKO勝ちしたダウトベックが参戦!=6月9日(日)『RIZIN.47』代々木第一