クイズ作家が選ぶ、史上最もIQ・知能指数が高いドラマキャラ(5)頭蓋骨から顔を再現…科学捜査モノの金字塔
高知能のキャラクターは、いまや映画・ドラマの定番ともいえる。本コラムでは、数ある高知能キャラのなかでも、特に魅力的な面々が登場する作品を5本セレクト。めくるめく頭脳戦やほろりとさせる人間関係など、作品の見どころと併せて紹介する。第5回。(文・近藤仁美)
『BONES -骨は語る-』(2005~2017年)
製作総指揮:ハート・ハンソン 出演:エミリー・デシャネル、デヴィッド・ボレアナズ、ミカエラ・コンリン、エリック・ミレガン、T・J・サイン他 【作品内容】 法人類学者のブレナンとFBI捜査官のブースが、発見された遺体、特に骨の状態から事件を捜査する。彼らの他にも、昆虫や鉱物の専門家、頭蓋骨から顔を再現する専門家など、様々な人物の活躍や人間模様が描き出される。 【注目ポイント】 骨から事件の真相を探るという、一種独特の物語。12年にも及ぶ人気シリーズだが、ストーリは一話完結型で観やすい。 作中では、様々な犯罪の状況が、リアルかつバリエーションに富んだかたちで提示される。それもそのはず、このドラマの原作を務め、主人公のモデルにもなったキャシー・ライクスは、ブレナンと同じ法人類学者なのだ。 『BONES -骨は語る-』には、ブレナンとブース以外にも、魅力的な人物が登場する。たとえば、ヒロインのブレナンが指導する学生ザック・アディは、並外れたIQの持ち主だ。まだ大学院生でありながら凄腕の登場人物たちに認められるほどの骨の鑑定能力を示し、彼の発見によって事件が動く場面もある。また、法人類学と工学、2つの博士号を取得できるほどの能力と才をもちながら、いまいる研究所を離れたくないという理由でなかなか論文を書き上げず、周囲をやきもきさせる。 ある種天才として描かれるザックだが、女性に対してはかなりの奥手。好みの女性が郵便物を届けに来ると、虫の専門家であるジャックとどちらが荷物を受け取るかで揉めたり、事件解決のために作業をしながらも時折人間関係についてぼやいたりと、くすりとさせる場面もある。そんなザックには、実は重大な秘密があるのだが、それは本作を観てのお楽しみ。 (文・近藤仁美)
近藤仁美