【日本ハム】新庄監督のフィロソフィー ルール破るのは嫌 罰金先払いで門限破った理由は…デート
ルールはギリギリの線を狙うけど、踏み出さない-。 7日の楽天戦(楽天モバイルパーク)が雨天中止となって報道陣に取材対応した日本ハム新庄剛志監督(52)が、爽快な“新庄フィロソフィー(哲学)”に言及した。きっかけは、6日に電撃退任を発表したオリックス中嶋監督のコメントだった。 【写真】人差し指を立てながら、グラウンドの様子を確かめる新庄監督 新庄監督 中嶋さんのコメント見ましたけど、そういうね、気持ちもすごくわかるし。確かにこの3年間、オリックスのね、選手たちを見て。走塁にしてもちょっと抜いてるな、っていうところも見えたし。それだけじゃないと思いますけど。いろいろ、内部のいろいろあったと思います。それはね、球団も要請、もう1年とか2年でもやってほしいと。でもこれはまた監督が変わることによって、(試合に)出られなかった選手がもう1回チャンスになって、またさらに強いオリックスに変わる可能性もある。 新庄監督は就任3年目で初のCS進出を果たした。昨季まで2年連続最下位だったチームにはまだ、勝者の緩みはない。だが、結果を出し続けた先の“危険性”は、懸念している。 新庄監督 今は(慣れや慢心は)ない。それが3連覇してたらわからない。そこですよ、問題は。今、登ってるから。登って優勝を経験したら、やっぱり1軍、2軍の選手が1軍に活躍して給料が上がって。やっぱり、てんぐになる選手って結構いるじゃないですか。それでまたガタンと落ちる選手も何人も見てきたんで。一流になればなるほど謙虚に、努力をさらにするっていう選手はやっぱり指導者になり、監督にもなり、球団に残ってね。偉い立場の人間になってる人はたくさんいます。 自身の現役時代、注目を浴びながら、見た目はチャラくても、メンタルの部分は常に謙虚に、自らを律してきた。人間として、絶対にルールは守るという強い信念がある。 新庄監督 (活躍しても)礼儀と上下関係とルールギリギリの線は、踏み出さない。踏み出してないでしょ。踏み出したって思うのは、みんながやってないことを僕が編み出してやるから踏み出してるように思われてるだけであって。ルール的には全く問題ないです。ルール違反だったら僕は、しないです。するなら罰金払ってします。罰金払って、そのルールがこれの罰金ってなったら。あ、じゃあ罰金先に払いますって。(阪神時代の選手寮)虎風荘の時からそうなんですよ。かわいい子がいたんで、見つけたんで。(寮長に)10万円先に払って。で、「門限破ります」って。「(寮長から)行って来い」と。「お前みたいな選手は見たことない」って。で、(10万円)返してもらいましたからね。「行って来い」と。とにかく活躍しろと。1軍に上がってですよ。「(寮長が10万円を)返します」って。「いやいや、受け取れないです」って。もう違反は違反なんで、っていうのもありました。 絶妙な“ぎりぎりの線”の見定め。 新庄監督 その寮長も(新庄監督の例が)初めてだから。「このルールはないな」って。でも、一応、罰金払うから。一緒のことじゃないですか。バレたら払う、バレなかったらセーフっていうのは、俺、嫌なんです。だったらもう正々堂々と払って出ていく。 かわいい子とデートがしたい。それは選手として大事な事。そう信じるからこその天才的発想だ。 新庄監督 「いや、ダメだ。もうこんな10万払ってもダメだ」って言ってたら、また次の作戦を考える。「じゃあ20でいいですか? 」って。それぐらい。なぜかというと、プライベートも楽しく、野球の結果につながるって僕は思ってたから。もう部屋にいて練習してね。やっぱりストレス発散しないといけない。例えば2週間に1回とか。気を抜く場所っていうのが。その時は、その出会った女性だったから。どうしても会いたくて。というのはやってました。僕、変わってない(笑い)。心はあの時と一緒で。まあまあ、小学校の時からでしょうね。長丘ファイターズを作った時のキャプテンであり、監督でもあったのを、持ってきただけです。 まっすぐな新庄イズムは、少年時代から1ミリたりとも変わっていないという。ルールの中で最大限遊ぶ。それも根っこの強い正義感と誠実さがあるからこそ、どんな斬新さも、周囲を納得させ、巻き込めてしまうのかも、しれない。