昭和天皇にゆかり 台湾の桜を静岡と山梨で植樹 謝駐日代表、交流拡大に期待
(東京中央社)昭和天皇が皇太子時代の1923(大正12)年に行った台湾行啓(ぎょうけい)の際に植樹した桜から株分けされた苗木が4日、静岡県森町の小国神社と山梨県富士吉田市の北口本宮冨士浅間神社に植えられた。双方で関連の式典に出席した謝長廷(しゃちょうてい)台北駐日経済文化代表処代表(大使に相当)は、台日友好交流のさらなる拡大に期待を寄せた。 昭和天皇ゆかりの桜は台日の有志でつくる団体などによって2019年から苗木を日本で植樹する「里帰り」の取り組みが行われている。 小国神社の打田文博宮司は、森町が明治時代に台湾製糖を設立した鈴木藤三郎や台湾の茶業発展に尽力した台湾製茶試験場の初代場長、藤江勝太郎の故郷であることに触れ、台湾とのゆかりが深いと語った。 謝氏は式典のあいさつで、台湾の桜が歴史ある場所に植えられたことに感謝を表明。フェイスブックでも「過去の歴史の関係を重視すべきだ」とし、桜を通じた交流の拡大を望むと語った。 昭和天皇ゆかりの桜は今年茨城県水戸市や熊本県などでも植樹される予定。 (楊明珠/編集:齊藤啓介)