市川團十郎「忠実で誠実な男を報われる男にしたい」 初の大星由良之助役に意気込み
歌舞伎俳優、市川團十郎(46)が21日、東京・明治記念館で行われた新橋演舞場1月公演「双仮名手本三升 裏表忠臣蔵」(来年1月3~26日)の取材会に出席した。 「表裏忠臣蔵」は、七代目團十郎が「仮名手本忠臣蔵」を「表」とし、現代ならではの視点を織り込み「裏」として1833年に初演。團十郎は大星由良之助、早野勘平、斧定九郎、高師直の4役に挑む。 初役の由良之助(大石内蔵助)を「内蔵助は日本人を代表する人物。勤勉だし、まじめだし、忠義」と分析し、「今のわれわれは真面目に働き、時間通りに来て、仕事もきちんとやる。でも、なぜか報われないような部分が多かったりしますよね。日本の今の忠実な男、誠実な男をやっぱり報われる男にしていきたい」と語った。 10月に約2年に及ぶ襲名興行を終えた團十郎は、来年について質問が飛ぶと「来年は菊之助さんの襲名にできるだけそばにいたい。同級生だし、生まれたときからずっと一緒なんで」と来年5・6月、東京・歌舞伎座から八代目尾上菊五郎の襲名を控える尾上菊之助(47)と電話で話しているといい、「僕もみんなに支えてもらった2年間がある。お声掛けいただければいつでも出る」と思いやった。