全線不通のJR美祢線、代替案を協議する検討部会設置を山口県美祢市長が受け入れ意向
昨夏の大雨の影響で全線不通となっているJR美祢線を巡り、山口県美祢市の篠田洋司市長は4日、JR西日本や山口県、沿線自治体などでつくる利用促進協議会内に代替案を協議する検討部会の設置を求める同社の要請を受け入れる考えを示した。30日に開催する同協議会の臨時総会で、設置の可否を多数決で決定する。 【地図】JR美祢線
美祢線の復旧を巡っては、5月下旬に開かれた協議会の総会で、同社が「単独での復旧とその後の運行は難しい」とする見解を示し、新たな部会の設置を求めていた。
4日の市議会のJR美祢線災害復旧対策調査特別委員会で、協議会事務局を務める市地域振興課が総会での議論について報告。その後、協議会の会長を務める篠田市長が発言を求め「代行バスで多くの方に不便をかけている現状を鑑みると、復旧に向けた具体的な議論を進めるためには部会の設置を受けざるを得ない」と述べた。
現在、協議会を構成する他の自治体や団体は同社の提案について意見を集約している。特別委員会の終了後、篠田市長は「鉄路での復旧を第一に考えている。そのうえで地域にふさわしい公共交通のあり方を検討していきたい。地元の要望や言い分はきちんとJRに伝えていく」と語った。