恐怖!端島の台風 島を破壊する巨大な波と見物する島民たち「写真でタイムマシーン」
古い写真を分析することで時間旅行を体験する「写真でタイムマシーン」。今回は端島=軍艦島を襲う台風の貴重な写真です。「端島小中学校同窓会」より画像の提供をいただきました。「画像付きで読む」で読んでください。 【画像付きで読む】よく生活してたな…想像を超える端島の台風 端島は長崎港の南に浮かぶかつての石炭の島で、狭い島の中に炭鉱従業員など最大5200人が住んでいました。 ■写真からも伝わる恐怖 端島の台風 端島の南端に打ち付ける台風の高波です。 波の高さ、一体何メートルあるんでしょうか?しかもこの阿鼻叫喚の様子を、島民の方はアパートの上から眺めています。 四方から島を襲う波ー 軍艦島のいわゆるへさきの部分に打ち付ける台風の波。自然の驚異です。 こんなに巨大な波が台風襲来中には何発も島を襲ってくるんです。しかもこれに音が加わります。おそらく我々が聞いたことがないような波の音、風の音だったと思います。 状況がわかりづらい夜であったりすれば、恐怖心はさらに増加します。恐ろしさは並大抵のものではなかったでしょう。 ■島全体が水浸しに・・・ 打ち寄せた波は島の中に降り注ぎます。 端島は島の周囲を護岸で取り巻いているので打ちあがってきた海水は簡単には排水できません。 なので島の中は水浸し。 ■建物は我々の想像を超えるほど破壊される 建物への被害も甚大でした。これは炭鉱の総合事務所付近。台風襲来中の写真。 レンガ造りの丈夫そうな総合事務所が、台風後はこのありさま。 わかりますか?窓がなくなっています。そして屋根も吹き飛んだんでしょうか?壊れています。 ■復旧作業は島を挙げて 被害は島民の生活エリアにも及びます。 がれきの撤去は島を挙げての作業だったようです。 ただ皆さんの表情をにご注目ください。決してくじけずに島の復興に取り組んでいる様子が伝わってきませんか? 甚大な被害を前に当時の人のたくましさを感じます。 宮ノ下階段付近もこんな感じでした。 ありとあらゆるものが被害を受けています ■頑丈な護岸もボロボロに 上陸観光が行われている島の南部エリアでは護岸が破壊されていました。
元島民の方から端島の台風についてお話を聞いたことがありますが、台風襲来前後2~3日は船が止まるので人の行き来だけでなく食料の供給も止まり缶詰が一番のごちそうになっていたのだそうです。 端島で暮らすうえで避けて通れない台風被害。当時の島民の記憶にも深く刻まれています。
長崎放送