日本の職人が緞帳を修繕 完成当時の美しさよみがえる 台湾・嘉義の音楽ホール
(嘉義中央社)南部・嘉義市政府文化局音楽ホールで今年9月、完成から26年経過した緞帳(どんちょう)の修繕作業が行われた。同市文化局が400万台湾元(約1800万円)の予算を組んで制作業者の龍村美術織物(京都市)に依頼し、完成当時の美しさをよみがえらせた。 同局が23日、報道資料を通じて知らせた。緞帳には嘉義出身の台湾人画家、林玉山(1907~2004)の代表作「蓮池」が西陣織で模されている。1997年の制作当時、市民や芸術愛好家などから500万元(約2300万円)の寄付を募って完成させたものだという。 今回の修繕では複数の職人が日本から現地を訪れて作業した。手作業による縫い直しの他、部品の交換やクリーニング、防炎加工などが行われた。 同市の黄敏恵(こうびんけい)市長は同ホールの開館以来、緞帳がホールの重要なシンボルになっているとした上で、現在同ホールを会場の一つとして開催中の国際ブラスバンドフェスティバル(嘉義市国際管楽節)でも聴衆の目を引いているとの認識を示した。 (黄国芳/編集:田中宏樹)