夫婦で奮闘!開店から3カ月、人気は軽食と飲み物のセットメニュー 福島県楢葉町・Cafeりあん「絆を紡ぐ憩いの場に」
地域の憩いの場にしたいー。夫婦の思いが込められた喫茶店が楢葉町の浜街道近くにある。店名は「Cafe りあん」。由来はフランス語で「絆」を意味する。9月のオープンから3カ月が過ぎ、常連客が増えてきた。夫婦は原発事故で全町避難を経験した町で地域の絆を紡ぎ、古里の復興を支えようと奮闘する。 営むのは元JR社員の鈴木弘幸さん(63)とオーナーの妻静香さん(60)。原発事故に伴い自宅を解体し、跡地に店を構えた。古里に貢献しようと模索する中、夫婦でコーヒー好きだったため喫茶店に行き着いた。浪江町で長年営業していた喫茶店トレドの経営者の親戚から助言をもらい、思いを形にして開店した。 建物は洋風の外観。店内はカウンターとテーブルの16席。まきストーブや愛らしい小物が並び、落ち着いた雰囲気だ。メニューはコーヒーや紅茶、デザートはもちろん、サンドイッチやパスタ、ピザ、カレーの軽食もある。昼は軽食と飲み物のセットメニューが人気だ。 弘幸さんは「皆さんの協力で営業できている。満席になることも増え、忙しさが励みになるね」と笑顔を見せた。双葉郡内では休日営業の店が少ない。静香さんは「なるべく休日も営業し、誰もが集え、交流が生まれる店にしたい」と意気込んだ。夫婦の挑戦は始まったばかりだ。 店の住所は楢葉町下繁岡字南代56の3。営業時間は午前10時~午後5時。不定休で、店のインスタグラムで営業日を知らせている。電話番号は070・4575・2940。
福島民友新聞社