富士登山事前登録 試験導入 現地スタッフ 認証業務確認 県、開山前に御殿場で研修
静岡県は27日、今夏から試験導入する「県富士登山事前登録システム」の認証業務に当たる現地スタッフの研修会を御殿場市民会館で開いた。7月10日の富士山本県側の開山を前に、3登山道(富士宮、須走、御殿場)で作業する約50人が参加し、認証機器の使用法などに理解を深めた。 3登山道では開山期間中、5合目やマイカー規制区間の入り口、シャトルバスの乗り換え駐車場など計7カ所で、スタッフがシステムへの登録確認と認証を実施する。登録の際に登山のルールやマナーの順守、弾丸登山、軽装登山への注意などを訴える啓発動画を視聴してもらい、安全な登山環境の整備につなげる。 研修会では、登山者がシステムに登録した際に発行される電子チケットのQRコードを現地スタッフがスマートフォンで読み取り、認証後にリストバンドを配布する流れを実践した。参加者からは「業務内容や機器の操作法を理解できた」との声があった一方、「システム登録や認証は強制ではないため、どこまで求めていいのか分からない」などと不安の声も聞かれた。 県の担当者は「今夏はシステムの試験導入により、登山者にルールやマナーを事前学習してもらうことに重きを置いている。自宅などでしっかりと計画を立てて安全な登山に臨んでもらいたい」と話す。
静岡新聞社