『聖闘士星矢』なぜ「一度見た技は二度と通用しない」のか 例外も見られる理由は?
星矢たちの技は「通用している」…なぜ?
ギリシャ神話の女神アテナに仕える、星座の鎧「聖衣(クロス)」をまとう「聖闘士(セイント)」が、地上の愛と正義を守るために戦うマンガ『聖闘士星矢』。聖闘士はその戦闘において、自分の中に眠る「小宇宙(コスモ)」を高めて、超常現象をも発生させうる必殺技を放つことが可能です。 【画像】3位はアイオロス、2位、1位は…最強黄金聖闘士ランキングをカウントダウン!(14枚) その聖闘士の戦闘の中でも不思議なのは、「聖闘士には一度見た技は通用しない」という設定です。たとえば、主要キャラクターのひとり「白鳥星座(キグナス)の氷河」は、師匠である黄金聖闘士「水瓶座(アクエリアス)のカミュ」の最大の拳「オーロラエクスキューション」を受けて、一度は仮死状態になりますが、二度目の対戦以降は全く致命傷を受けなくなります。 このルールは、神が相手でも適用されます。「龍星座(ドラゴン)の紫龍」と氷河は、「眠りを司る神ヒュプノス」の必殺技「エターナルドラウジネス」を受けますが、「聖闘士には同じ技は二度も通じん」と言って、技を破り勝利するのです。 その一方で「同じ技が二度通用する」描写も多々あります。主人公である「天馬星座(ペガサス)の星矢」と戦った紫龍は、その必殺技である「廬山昇龍覇(ろざんしょうりゅうは)」を何度も放ち、そして最初の1発以降もダメージを与えていますし、星矢の「ペガサス流星拳」も最初は通用しないものの、後になってヒット数が増え、明らかに二度目以降も通用しています。 氷河が黄金聖闘士である「蠍座(スコーピオン)のミロ」と戦った時には、ミロの必殺技であり「15発撃ち込む」という「スカーレットニードル」を氷河は14発受けて、瀕死となります。「同じ技が通用しない」なら、2発目以降は全く通用しないはずなのに、これはどういうわけでしょうか。 星矢はじめ上述した氷河、紫龍、「アンドロメダ星座の瞬」および「鳳凰星座(フェニックス)の一輝」たち5人の主要キャラクターが繰り広げる戦闘は、「星矢たちの技は最初、通用しないが、後々になって小宇宙を高めて放った技で逆転する」という展開が多く見られます。そのため、彼らが例外なのではないか、とも考えてみましたが、上で触れたミロのスカーレットニードルは、のちに「冥闘士(スペクター)」となった元黄金聖闘士である「サガ」「カミュ」「シュラ」にも14発撃ち込んで通用していますから、どうも違うようです。 また、黄金聖闘士の「双子座(ジェミニ)のカノン」は、冥闘士である「天猛星(てんもうせい)ワイバーンのラダマンティス」の必殺技「グレイテストコーション」を「一度見た技は通用しない」と、一度は完璧に破ります。ただ、「嘆きの壁」で黄金聖衣が共鳴し、カノンが聖衣を脱いだ後は、同じ技でも通用するようになりました。星矢たちだけが特別、というわけでもないようです。 つまり二度目以降が、「通じない」時と「通じる」時がある、と考えられるわけです。