厚生年金「月30万円以上の高額受給者」割合は男女別に違い。女性ではわずか0.01%
年金を30万円以上受給している人の割合は?
厚生年金の受給額別の分布は次の通りです。 ・~5万円:32万9581人(男性8万7230人、女性24万2351人) ・5~10万円:330万4478人(男性98万1745人、女性232万2733人) ・10~15万円:498万6068人(男性265万4164人、女性 233万1904人) ・15~20万円:501万3736人(男性457万6536人、女性43万7200人) ・20~25万円:213万1684人(男性207万3446人、女性5万8238人) ・25~30万円: 21万8664人(男性21万5155人、女性3509人) ・30万円~:1万2490人(男性1万2164人、女性326人) ・合計:1599万6701(男性1060万0440人、女性539万6261人) 表題の「30万円以上の受給者」は非常に限られている事がわかります。 男性の場合で0.1%程度、女性では0.01%しかいないということになります。 女性で30万円を超えている人は、女性の厚生年金受給者全体の1万人に1人程度です。 厚生年金で月30万円以上の支給を受けるのは、非常にハードルが高いことがわかります。
老後に向けて資産形成を進めておこう
今回紹介したように、たとえ現役時代の年収に比例する傾向のある厚生年金でも、月30万円以上を受給するのは難しいことがわかります。 現役世代に高収入を得ていた人の場合、収入が急減して家計維持が難しくなるリスクもあるでしょう。 そこで、早い内から老後に向けて資産形成を進めておくことが重要になります。 iDeCoや企業年金の制度を活用して、さらに年金受給額を増やすのが得策です。 また、NISAなどで投資を行って、老後資産を形成する方法もあります。 公的年金以外の資産形成を進めておけば、よりゆとりのある老後生活を送ることができるでしょう。
参考資料
・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」 ・日本年金機構「1.国民年金保険料の金額」 ・厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・日本年金機構「自分の基礎年金番号の確認方法を教えてください。」 ・日本年金機構「月の途中で入社したときや、退職したときは、厚生年金保険の保険料はどのようになりますか。」
太田 彩子