今季２敗目を喫したタイガース・前田健太投手（ＡＰ）

◆米大リーグ　レッドソックス７―３タイガース（３１日、米マサチューセッツ州ボストン＝フェンウェイパーク） 【動画】前田健太、グリーンモンスター越えの一発被弾し天を仰ぐ… 　タイガースの前田健太投手（３６）が３１日（日本時間６月１日）、敵地・レッドソックス戦に先発。４回２／３を投げて８安打５失点で、４月６日（同７日）の本拠地・アスレチックス戦以来７試合ぶりの今季２敗目を喫し、防御率は６・２５となった。前田は１点リードで迎えた４回、スミスの左翼線適時二塁打で同点とされ、なおも２死一、三塁からラファエラに勝ち越し３ランを被弾した。５回は２死三塁からレフスナイダーに左越え適時二塁打を打たれ、球数８５球で降板。６奪三振も２四球１暴投。試合は３―７で敗れた。試合後の主な一問一答は以下の通り。 　―試合を振り返って。 　「４回の失点が大きかった。２アウトまで持っていくことができた中で、完全な失投を一発で仕留められた（３ラン）。自分のミスで試合が決まってしまった。あそこを抑えていれば、ゲームはまだ分からなかったと思うので、悔しいです」 　―ラファエラに打たれた本塁打は。 　「スライダーです。ど真ん中だったので、もうちょっとアウトコースに投げないといけなかった。単純に自分の技術不足。甘く入ってしまった」 　―初球の入り方、球種の選択などで後悔があるか。 　「それを言い出したら、全部がそう。あのボールを投げとけば、というのは結果論でしかないので。もし、アウトコースにしっかり決まって打たれれば、それは僕の技術不足だと思いますし、今回みたいに真ん中に入ってしまったのも自分の技術不足なので。球種を変えておけばというのは、言い始めたら全部のボールがそうなってしまう。完全に僕が投げミスをしてしまった。甘いボールであれば、バッターも技術があるので打たれるとは思う」 　―リリースの瞬間にヤバい、という感じはあったか。 　「そうですね。投げた瞬間。ヤバいと思っても、空振りが取れたりする時はもちろんあるんですけど、投げた瞬間に狙ったところではないボールだったので」 　―スライダーについて。空振りの数は多かったが。 　「今年通して、ずっと良くない。本来であれば、得意なボールなんですけど、改善が必要というか。得意なボールなだけに、握りを変えるとか感覚を変えるのが難しいところではあるんですけど、何とか（改善に）踏み切らないといけないところまで来ているのかなというのは、ありますね。本来であれば、右打者にスライダーは、そんなに打たれないボール。去年、今年あたり打たれることが多くなっているので、改善しないといけないですね」 　―スライダーの動きが変わったのか。 　「変わっているかもしれない。バッターの反応を見ると、空振りが取りづらかったり、強打されたりすることが多くなっている。それは、（右肘じん帯再建）手術をして変わったのか、自分の知らないうちに、投げ方が変わったのか、分からないですけど」 　―自身の生命線と言える宝刀スライダー。 　「他のボールなら簡単に握りを変えるとか、できるんですけど、今までずっと自信を持って投げてきたボールなので、なかなか変えるのが難しい。今のボールをなくすわけじゃないけど、新しいのも取り入れていかなければいけないのかなというところまで、来てしまった。左バッターにはいいんですけど。右にうまく投げられていない」 　―明日から６月。焦りを感じているか。 　「それは、もうずっとありますね。時期とか関係なく。１試合だけだと気持ちは簡単に切り替えられますけど、２、３試合こういう試合があると、焦りはもちろんあります。今は、いい時と悪い時の差が激しい。打たれると大量点、というのが多くなってしまっている。自分の良さというのは、粘り強く投げられる（こと）。毎回完璧なピッチングをするピッチャーではないし、圧倒的なボールを持っているわけではないので、粘りながら投げていかないといけない。それができないというのは、苦しくなってしまう。ランナーを出したり、点を取られたという時に粘りながら抑えられるピッチングが増えていけば、僕の中で良くなってきたなと思える。なかなかそれができないのが現状なんで、何とかしたいなと思います」