「輪島に元気」児童熱戦 仮設校舎で6小合同運動会
仮設校舎に輪島市中心部の6小学校の児童が通う同市河井小体育館で10日、運動会が開かれ、全児童約400人が紅白に分かれて玉入れや綱引きなど8種目で熱戦を繰り広げた。6小合同の行事は初めてで、児童は能登半島地震に奥能登豪雨と、相次ぐ災害に負けない元気な姿を見せ、競技を見守った保護者らを喜ばせた。 河井小の仮設校舎では9月から、震災で校舎が破損した河井、鳳至、鵠巣(こうのす)、大屋、河原田、三井各小の児童が通う。運動会では6校の児童が交じり合うようにチームをつくった。 競技は応援合戦で幕を開け、4人一組で1本の棒を持って走る「台風の目」や玉入れ、綱を奪い合う「小綱うばい」、学年別の綱引きで得点を競った。児童は息の合ったプレーや力強い応援を見せ、会場には大きな歓声や拍手が響いた。 5、6年生のよさこいソーランの演舞で締めくくり、閉会式では災害からの復興を祈って「フレーフレー輪島」の応援コールを響かせた。 わが子のはつらつとした姿を見ようと、大勢の保護者が集まり、観覧場所となった体育館2階の通路が埋まった。1年生の長男の様子を見守った萬澤(かずさわ)祥隆さん(36)は「災害で不安を抱えているようだったが、元気な様子で良かった。こっちも元気をもらえた」と笑顔を見せた。 運動会は紅組が勝った。白組の団長を務めた6年生の加川結望さん(12)は「チームは負けたが、他の学校の子と運動会ができて楽しかった。支えてくれたみんなに感謝したい」と話した。