北朝鮮から弾道ミサイルの可能性あるもの発射、EEZ外に落下と推定
(ブルームバーグ): 北朝鮮は22日午後15時台に少なくとも1発の弾道ミサイルを北東方向に向けて発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとみられる。林芳正官房長官が同日午後の会見で明らかにした。
ミサイルは最高高度約50キロ程度で、約250キロ以上飛翔(ひしょう)した。林官房長官は弾道ミサイルの度重なる発射は国際社会の平和と安全を脅かすもので、「関連する安保理決議に違反し、国民の安全に関わる重大な問題」とし、北朝鮮に対し北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議し、強く非難したと述べた。
北朝鮮は4月2日には、新型の固体燃料推進方式の中距離弾道ミサイルと推定されるミサイルを発射するなど挑発行為を繰り返している。今年は追加で3基の軍事偵察衛星を打ち上げる方針も示しており、米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)は4月16日、北朝鮮が同月末までに衛星を発射する可能性があるとの分析を明らかにしていた。
北朝鮮が弾道ミサイルを発射、日本のEEZ外に落下-防衛省が発表
こうした中、国連安全保障理事会は3月28日、北朝鮮による核・ミサイル開発への制裁違反を調べる専門家パネルの任期延長案をロシアの拒否権行使で否決。米国は国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官が、制裁の効力をさらに弱体化させるとして懸念を示した。
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--取材協力:関根裕之.
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Takashi Hirokawa