堤勇高アナ 「東北・みやぎ復興マラソン」で5年前の記憶がよみがえりました…仙台放送アナウンサーコラム「書ける」
今回は、まず写真の説明から。実に5年前、アナウンサー1年目の私です。今より何となく初々しく、今より何となくスリムです。この写真は2019年に東北・みやぎ復興マラソンの情報を紹介する番組「かける!」を担当した時のロケの様子です。 東日本大震災で被災した地域がコースになっており、走りながら復興の歩みを感じられる東北・みやぎ復興マラソン。5年前の私は宮城に来たばかりで、今ほど被災地のことにも詳しくない中、ランナーとして参加する人の思いやエイドステーション(給水所のほか宮城、岩手、福島の名産品なども提供されるポイント)でボランティアとして協力する人の思い、コースとなっている地域のことなどをロケを通して学びました。 しかしこの年、残念ながら大会は開催中止に。台風の直撃により開催できなくなってしまったのです。さらに翌年からは新型コロナウイルスの流行によって3年連続で実際のコースでランナーが走る「リアル開催」がかなわず。大会は相次ぐ「災害」に見舞われました。 そんなアクシデントを乗り越え、去年、今年と大会は無事に開催。今年は11月3日、晴天の中で開催されました。去年は私が入社してから初めての開催ということもあり、リポーターとしての仕事に精一杯でしたが、今年は少し余裕も生まれて大会の様子を見ることができました。ランナーの皆さんのすがすがしい表情や一生懸命な姿、ボランティアの皆さんの温かい声援や拍手…。見ていた時に、ふとよみがえったのは5年前の記憶です。写真の頃の私が参加者の皆さんに伺った思いを5年越しにかみ締め、きっと5年前の大会が無事開催されたら同じような温かい景色が広がったのだろうと想像する、そんな一日を過ごしました。
報知新聞社