3392万4000円の新型ベントレー コンチネンタルGT Sで味わえる究極の“ラグジュアリースポーツ”とは? 超高級車の世界観に迫る!!!
ベントレーの「コンチネンタルGT」に新しく追加されたスポーツモデル「S」に小川フミオが試乗した。 【写真を見る】新型コンチネンタルGT Sの豪華なインテリアなどを徹底チェック!!!(18枚)
時流に合わせつつリデザイン
ベントレーといえばV8……と、思っている自動車好きには、これが最後のチャンスかも。4.0リッターV8搭載の新しいコンチネンタルGT Sは、バランスのいい完成度の高いモデルだけに惜しい。乗るなら今だ! コンチネンタルGTは、ラグジュアリークーペのデザインにおける金字塔であり続けた。2003年に発表された初代の斬新なスタイルを、2017年登場の現在の3代目にいたるまで、うまく時流に合わせつつリデザインしていた感がある。 ロングフード、ショートデッキ、メッシュグリル、丸形4灯ヘッドランプ、小さなキャビン、独立したようなリヤフェンダーの造型、そして、車輪の大きな存在感、といった要素がうまくまとめられている。 おなじフォルクスワーゲングループにあっても、ランボルギーニやクプラといったブランドのカッティングエッジ的なスタイルとは正反対。保守的なマーケット戦略なのだろうが、結果としては、誰が乗っても満足度の高い仕上がりになっているように思う。 オールドスクール的な、つまり古典的なデザインの要素をふんだんに活かしたのが、1998年にフォルクスワーゲングループに入ってからのベントレーが成功した要因のひとつだろう。 フロント部はボリューム感をもたせ、そこからテールエンドにかけて、すっとすぼまっていくように流れるようなラインで形成されたボディは、コンチネンタルGT Sの最大の魅力だ。 内装も、ウッドとレザーとクロームで構成され、プラスチック感がほとんどない。ウッドパネルには、キラキラと輝くクロームメッキの操作類が各所に並べられている。 丸形の大きなベンチレーションアウトレットの開閉調整がプッシュプル式ノブなのは古典的で、当初このデザインが現在のベントレーモデルに採用されたときは、おもしろいと思ったものだ。 ただし、コンチネンタルGT Sの、ハイテクも駆使した高性能ぶりを考え合わせると、それでもこの組み合わせをおもしろいと思えるか、それともミスマッチととらえるか。微妙な感じはある。