竹林堂本舗2年ぶり復活 辻口さん協力で新ブランド開発 朔日饅頭、販売に見通し
●富山・中央通りの老舗和菓子店 富山市中央通りの老舗和菓子店「竹林堂本舗」は16日、コロナ禍による需要減などを乗り越え、約2年ぶりに営業を再開する。6月1日に味わうと1年を無病息災で過ごせるとされる「朔日饅頭(ついたちまんじゅう)」の販売に見通しが立った。七尾市出身のパティシエ辻口博啓さんが店舗再開に一役買い、伝統の味を生かしたまんじゅうの新ブランドも扱う。 【写真】販売を再開する甘酒まんじゅう 竹林堂本舗は1773(安永2)年の創業。富山藩主に甘酒まんじゅうを献上したとされ、伝統の味が県民の人気を集めている。 しかし、菓子製造機械の老朽化や職人の高齢化、新型コロナによる冠婚葬祭の需要減が重なり、2022年4月に休業。再開には大規模な改修工事が必要だったが、常連客の復活を求める声が多く寄せられたことや、18歳の時に家業の和菓子店が倒産した経験を持つ辻口さんの助力もあって再開にこぎつけた。 辻口さんは、竹林堂本舗創業者の名にちなみ和スイーツブランド「善次郎」を開発。甘酒を使った生地やあんにチョコレートやピスタチオを練り込んだ新しいまんじゅうを作り上げた。 ●16日から営業 16日から営業し、18日までの3日間は各日先着100人に甘酒まんじゅうをプレゼントする。16日は辻口さんが来店して、新ブランドの試食を提供する。 竹林堂本舗を運営する竹林堂代表取締役の山崎ゆかりさん(61)は「常連のお客さんや店に携わってくれた人に感謝し、今後も前向きに頑張っていきたい」と力を込めた。