“世界最高峰”のシェフが手掛ける〈スィークル〉で、彼女と“循環型ガストロノミー”を初体験!
“薔薇/リンゴ/鹿”は、再生をテーマにしたメインディッシュ。北海道の鹿を薪で焼いて、豊かな薫香をまとわせた。優しい火入れ加減で、野性味を少し残した鹿肉の旨味が存分に感じられる。合わせられているのが薔薇と林檎。じっくりと焼いて自然な甘味が凝縮された焼き林檎と、薔薇の花、そのジェルやパウダーを合わせて、非常に香り高い。フレッシュな林檎ジュースを用いたソースも軽やかだ。
デザートの定番は、アルゼンチンのタンゴダンスの名前でもあり、“オレンジと花”を意味する“ナランホ・エン・フロール”。サフランクリームとオレンジを凝縮し、その上に、生のオレンジと割ったアーモンド、ピリッとさせたオレンジのソルベを合わせた。仕上げにアーモンドミルクのエスプーマで全体を穏やかに包み込んでいる。スプーンの裏で、“クリスタリン”=“結晶糖”をパリっと割り、底からすくって混ぜ合わせていただくのが美味しい食べ方。 1200本ものワインが常備されていて、地下には3000本も眠っている。これなら、料理にぴったりで好みな1本が必ず見つかるはずだ。ハウスシャンパーニュは“少量逸品主義”を貫く“ビルカール・サルモン”と家族経営のメゾン“ユレ・フレール”で、どちらともこだわり派。ワインペアリング(2万6400円)に加えて、ノンアルコールペアリング(9900円)も用意されているので、いずれかをチョイスするのがオススメ。
約9mもの天井高と、一面に張られたガラスで採光が多くて、とても開放的な空間。インテリアの要となるのは“神代木”と呼ばれる、何千年もの時を経て掘り出された木材。店内のオブジェやテーブルに使用されていて、非常に趣がある。雄大な自然が感じられるから、ホッと落ち着ける雰囲気になっているのだ。 世界一のシェフのレストランなら、興味を抱かない女性はいない。彼女と一緒に“循環型ガストロノミー”を体験してみて! ●ナチュール(Nature) 1万6500円 (土・日・祝日ランチのみ) タパス、料理3皿、デザート1皿、小菓子 ●スィムビーオウスィーズ(Symbiose) 2万6400円 タパス、料理5皿、デザート2皿、小菓子 ●インスピレーション(Inspiration) 3万5200円 タパス、料理6皿、デザート2皿、小菓子
●スィークル(CYCLE)
住所:東京都千代田区大手町1-2-1 Otemachi One 1F 営業時間:平日 17:00~23:00(20:00LO) 土・日・祝日11:30~15:00(13:00LO)、18:00~23:00(20:00LO) 定休日:月曜 TEL:03-6551-2885 ※サービス料別
文=東龍