中国の半導体ファンド、10年視野-規模拡大で事実上「大基金3.5」
(ブルームバーグ): 中国最大の半導体基金は、当初公表された475億ドル(約7兆4200億円)以上の資金を集める。こうした見通しを先月スタートした同基金に助言する委員会のメンバーが明らかにした。
CCIDコンサルティング(賽迪顧問)の副ゼネラルマネジャー、李珂氏はブルームバーグ・ニュースとのインタビューで「国家集成電路産業投資基金」の第3号、いわゆる「大基金3」について、中国工商銀行などに加え、さらに多くの国有企業が拠出する可能性があり、「これは、自律的な国内半導体産業を育成するという政府の決意を反映している」と語った。
中国最大の半導体基金、7兆4500億円規模でスタート-国内製造支援
南京で開催の世界半導体大会に参加した李氏によれば、大基金3は10年間という長期を見据え運営される。大基金の1号と2号は期間が5年とされていたという。CCIDは中国工業情報省が支援している。
中国当局は2023年以降、米国の対中制裁を克服するため、中芯国際集成電路製造(SMIC)や華為技術(ファーウェイ)など中国企業を後押しする取り組みを強化。その鍵を握るのが大基金で、重要な半導体プロジェクト・企業に公的資本を投入している。
李氏は最新の大基金について、事実上「大基金3.5」となり得ると指摘し、「依然テクノロジーギャップが存在しており、それが第3号が必要な理由」だと説明。「大基金3はまだオープンであり、10年間という枠の中でより多くの資本が投じられる可能性がある」と述べた。
原題:China’s Big Chip Fund to Exceed $47.5 Billion Goal, Adviser Says (抜粋)
--取材協力:Yuan Gao.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Bloomberg News